『砂漠に放り出された西村淳也騎手が見事にV字回復!』田中洋平
昨年9月に減量の無くなった
西村淳也騎手の未来を心配した記事を書きました。
最近の若手騎手の多くが通る道ですが、
減量があるおかげでノーザンファーム生産馬に乗って勝利。
それを自分の実力と勘違いする。
どんどん天狗になって、関係者への態度が横柄になる。
恩師や厩舎スタッフへの感謝の気持ちを忘れる。
減量がなくなって勝てる馬が回って来なくなったら、
誰も助けてくれない。
年間5~6勝しかできない三流騎手に堕ちていく。
この脱落ルートにハマっているのが、昨年9月時点での西村淳也騎手でした。
減量があったのは5月10日までで、
5月16日からアドバンテージのない通常斤量になっています。
2週先くらいまで騎乗予定が決まっていることを考えると、
5月中の馬の質は、そこそこ担保されていたと推測。
しかし減量ナシの6月に入ると、成績が一気に悪化します。
そこからは見ての通り、成績が超低空飛行してますよね。
1~5月 30勝
6~9月 6勝
これが減量というアドバンテージが無くなった、若手騎手の現実です。
という感じの記事を書いたのですが、
西村淳也騎手はその後、どうなったのか?を見てみましょう。
実が昨年の10月からググっとV字回復しているのです。
減量のアドバンテージで馬質が良かった、
2020年1~5月までの平均6.4番人気で勝率が8.8%です。
それに対してV字回復以降、
2020年10月~2021年2月までの期間は
平均7番人気で勝率は8.2%という成績。
馬の質はまだ戻ってないけど、
成績面は減量ありの頃に戻りつつある印象です。
1~5月 30勝
6~9月 6勝
10月~翌年2月 30勝
しかもこの記事を書いているのが2月中旬なので、
2月の開催はあと4日ある。
ということは、
絶好調だった昨年の前半5ヶ月の勝利数を上回る可能性大。
西村淳也騎手は完全復活を遂げたと言って
良いのではないでしょうか。
このように逆境から這い上がった人は強い!
そこそこの騎手に育つのではないかと、
私は期待しています。
ちなみに西村淳也騎手を狙うポイントは、
裏開催。
裏開催とは第3場のことで、
今なら東京、阪神競馬場がオモテ開催で、小倉競馬場がウラ開催。
夏なら福島、小倉競馬場がオモテ開催で、函館競馬場がウラ開催。
このようにオモテ開催にはリーディング上位の騎手が集まり、
ウラ開催には若手騎手が集まるという構図です。
その裏開催に、西村淳也騎手はめっぽう強いのです。
しかもV字回復した2020年10月以降は回収率がハネて、
下記の成績になります。
勝率10% 連対率20% 複勝率30%
単勝回収率142% 複勝回収率97%
成績面が変わらないのに回収率がハネているということは、
人気のない馬で好走している証拠。
騎手としての腕が上がっているのでしょう。
また西村淳也騎手は
短距離でグイグイ押して行くより、中長距離が得意のようです。
裏開催のみの距離別の成績ですが、中長距離の成績がバツグンですね。
今なら小倉の中長距離戦で狙い目!ということ。
ペースが読める、
クレバーな騎手に成長したのかもしれません。
超一流騎手になれるよう、この先も頑張って欲しいですね。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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