『2021年新人ジョッキー診断で1位は意外なあの騎手だった』田中洋平

 

2021年3月に今年の新人ジョッキーがデビューして、

先週で丸1ヶ月が経ちました。

 

騎乗回数もそこそこ溜まったので、

そろそろ新人ジョッキーの能力診断をしてもよい頃合いでしょう。

 

昨日の新潟5レースで、

唯一勝ててなかった西谷凜騎手が初勝利しましたしね。

 

ではまず2021年の新人ジョッキーですが、

以下の8名。

 

小沢大仁

角田大和

永島まなみ

永野猛蔵

西谷凜

古川奈穂

松本大輝

横山琉人

 

藤田菜七子騎手に続いて、女性2名の騎手がデビュー。

 

またジャングルポケットでダービーを制した角田晃一調教師の御子息、

角田大和騎手もいるので、なにかと注目される世代ですね。

 

では次に所属厩舎の去年のリーディング順位と、勝ち星を見てみましょう。

 

小沢大仁(松永昌博・59位20勝)

角田大和(角田晃一・90位16勝)

永島まなみ(高橋康之・156位8勝)

永野猛蔵(伊藤圭三・18位33勝)

西谷凜(谷潔・79位18勝)

古川奈穂(矢作芳人・1位53勝)

松本大輝(森秀行・60位20勝)

横山琉人(相沢郁・53位21勝)

 

古川奈穂騎手が所属する矢作芳人厩舎がダントツで、

永野猛蔵騎手所属の伊藤圭三厩舎が、少し離れての2番手。

 

あとは16勝~21勝の間に5つの厩舎が横並びで、

もっとも厳しいのは、永島まなみ騎手所属の高橋康之厩舎で8勝。

 

所属厩舎は強い馬を手配できる政治力に影響するので、

失礼ではありますが、永島まなみ騎手はこの時点で一歩出遅れ感があります。

 

反対に同じ女性の古川奈穂騎手は、

リーディング1位の矢作厩舎所属で、兄弟子の坂井瑠星騎手の存在も大きそう。

 

また矢作厩舎は、自厩舎の馬に所属騎手をドンドン載せるタイプ。

 

2020年の矢作厩舎は、

504戦して、坂井瑠星騎手が165戦に騎乗。

 

約3分の1の馬に、坂井瑠星騎手を乗せている計算になります。

 

また2020年5月に引退した中谷雄太騎手も優先的に乗せていたので、

その分の穴を古川奈穂騎手が埋めるカタチで騎乗できる。

 

まさに最強の環境と言って良いでしょう。

 

ドラクエに例えるなら、

鉄の剣に鉄の鎧でスタートするようなレベル。

 

あとあまり気にしてなかったのですが、

角田大地騎手が、お父さんの角田晃一厩舎所属なんですね。

 

うーん、外の釜の飯を食わせた方が良いと思うのは、

私だけでしょうか。

 

木村哲也調教師×大塚海渡騎手のようなこともあるので、

親として心配なのかもしれませんね。

 

まーそれはさておき、現時点での成績を見てみましょう。

 

 

やはり政治力抜群の矢作厩舎所属、古川奈穂騎手が6勝で1位。

 

続いて政治力2位、

伊藤圭三厩舎所属の永野猛蔵騎手が、5勝で2位。

 

続く小沢大仁騎手(91鞍)と角田大和騎手(109鞍)は、

騎乗数が多くて勝利数を稼いでいる感じですが、

角田大和騎手は複勝率が高いので、この先伸びそうな気配ですね。

 

そしてもっとも政治力の低い永島まなみ騎手は、

連対率、複勝率ともに良い感じで、かなり頑張っていると思います。

 

馬さえ揃えば、十分やっていけそう。

 

私はそう思います。

 

まーしかし、先ほどのデータだけでは、

新人ジョッキーの本当の実力を測るのは難しい。

 

だから騎手の真価が問われるデータをお見せしたいと思います。

 

 

これは1~5番人気の馬に騎乗した時のデータ。

 

強い馬に乗った時に、どのような成績を残しているか?

というデータです。

 

またこのような母数の少ないデータを見るときは、

もっとも母数の大きくなる複勝率に注目してください。

 

一番成績が良いのは西谷凛騎手の複勝率55.6%。

 

しかし平均人気に目をやると、平均2.4番人気という数字。

 

他の騎手がだいたい平均3.5番人気前後ということを考えると、

西谷凛騎手は1~3人気馬の騎乗が多いので、数字が良いだけというのが分かります。

 

反対に永島まなみ騎手は、

平均4.2番人気と、ほとんどが4~5番人気の馬にもかかわらず、

複勝率45.5%はかなり立派。

 

私が先ほど馬さえ揃えば乗れる騎手だと言ったのは、

このデータの裏付けがあるからです。

 

いやー、頑張って欲しいですし、応援したいですね。

 

そしてちょっとこのままでマズいぞ!というのが、

松本大輝騎手と、横山琉人騎手ですね。

 

2人とも他と同じくらいの質の馬に乗っているのに、

複勝率16.7%は、通常の7番人気の複勝率と同じくらい。

 

3~4番人気の馬に騎乗して、

7番人気の馬と同じくらいの成績ということは、

それだけ腕がない。

 

現時点ではそう思われても仕方がない成績ですね。

 

もちろんデビューしてまだ2ヶ月だけなので、

ここから慣れてググっと急成長する場合もあると思います。

 

ただ小さな積み重ねが信頼に繋がると思うので、

2人は気を抜かずに頑張って欲しいですね。

 

現時点での結論としては、

永島まなみ騎手が一番乗れていると判断。

 

1位 永島まなみ

2位 角田大和

3位 古川奈穂

3位 小沢大仁

5位 永野猛蔵

6位 西谷凜

7位 松本大輝

7位 横山琉人

ランキングを付けるなら、こんな感じでしょうかね。

 

私個人としては、

やっぱり競馬ファン以外からも注目されてが盛り上がる、

女性騎手2人に頑張って欲しい。

 

古川奈穂騎手は矢作調教師の猛プッシュがあるので、

とくに永島まなみ騎手を応援したいと思います。

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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