『NHKマイルカップ(GⅠ)2021シュネルマイスター血統考察』YRA

 

血統調査員のYRAです。

「血統表は競走馬の設計図!」ということで

 

今週は5月9日に開催された3歳マイル王決定戦、NHKマイルカップ(G1)を勝ったシュネルマイスターを取り上げます。

 


7枠15番シュネルマイスターは五分のスタートを切ると、控えて中団9~10番手のポジションを確保。

3~4コーナーから促していくと、直線は進路を外にとって追い込みを開始。

残り200mを切って3~4番手に浮上すると、最後は大激戦。

ゴール前でソングラインをハナ差交わして、見事3歳マイル王に輝いた。

本馬はこれで3勝目。嬉しい初重賞が初G1制覇となった。

 

シュネルマイスターの父Kingmanはイギリス産馬で現役時は9戦8勝。

主な勝鞍はサセックスステークス(イギリスG1・マイル)とジャック・ル・マロワ賞(フランスG1・マイル)などG1を4勝。

上述したイギリス、フランスの最高峰マイルG1を制した「キングオブマイラー」である。

血統背景は父Invincible Spirit(Green Desert~Danzig~ノーザンダンサー系)×母父Zamindar(Gone West~Mr. Prospector~ネイティブダンサー系)の組み合わせ。

 

母セリエンホルデはドイツ産馬。現役時7戦3勝。

主な勝鞍はドイツオークス(ドイツG1・芝2200m)。

現役引退後、日本に輸入され繁殖となった。

本馬が初仔。初仔にしてG1馬を輩出。

繁殖レベルもかなり高そうである。

血統背景は父Soldier Hollow(~Sadler’s Wells~ノーザンダンサー系)×母父Highest Honor(~Grey Sovereign~ナスルーラ系)の組み合わせ。

 

父Kingmanは日本種牡馬の王ディープインパクトが持つSir Ivorを持っており、さらにその相似の血であるDroneも持っている。

このニアリークロスこそが日本的な瞬発力に繋がっていると考えられる。

外国の種牡馬ゆえに日本でのサンプル数は少ないが、同世代でチューリップ賞(G2)を制したエリザベスタワーを輩出するなど成功確率は高い。

このエリザベスタワーとは母父にSadler’s Wellsを持つことが共通しており、またKrisの血をクロスしてスピードを増強していることも共通点。

これが現時点での日本におけるKingmanの成功配合である。

 

 


戦前のnetkeibaのコラムでは、過去6年で2勝・2着4回・3着2回の計8頭が馬券圏内に入着していた「Danzig」の血に注目し、noteでは本命◎をグレナディアガーズに打ち、結果は3着。

今回考察したようにシュネルマイスターも父系にDanzigがあり、この血統傾向に合致はしていましたが、やはり「日本競馬にはサンデーサイレンス」ということで、その血を持たないうちのどちらを上位評価にするかということを考えた時に、最終的には既に成功の前例があったFrankelを選択し、グレナディアガーズを最上位にした次第です。

 

結果的に軍配はシュネルマイスターに上がり、サンデーサイレンスを持たないマル外馬による本レース制覇はクロフネ以来、実に20年ぶりとなりました。

ということは本馬も将来的には、サンデーを持たないながらもクロフネのように活躍する種牡馬となる可能性が高く、今後が非常に楽しみです。

また、父Kingmanという血についても、日本でこの少ない産駒ながらG1馬を輩出するあたり、日本競馬への適応能力は相当なものだと思われるので、血統調査員としては「これは是非とも日本に連れてきて様々な配合を試して欲しい」と願っております。

 

 

投稿者プロフィール

YRA
YRA
血統の設計図から好走率を占う予想家
趣味の一口馬主が高じて牧場通いをするも「馬関係者でも走る馬はわからない」という結論に至る。そこから少しでも走る馬を見極めるために血統に没頭。血統から展開されるレース回顧は好評を得ている。

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