『夏競馬の3勝クラスを勝てば重賞勝ちが見えてくる』田中洋平

 

土曜日のメインレース、

佐渡S(3勝クラス)は1番人気のアナザーリリックが快勝!

 

この馬は3歳馬でした。

 

5月末にダービーが終わって6月に入ると、

条件戦の3歳馬は、古馬に混じってレースを戦います。

 

具体的にいうと5月までは、

「3歳1勝クラス」と「4歳以上1勝クラス」という、

2つの1勝クラスが存在。

 

しかし6月に入ると3歳限定のレースがなくなり、

「3歳以上1勝クラス」に統一されます。

 

そして9月に入ると2歳馬たちの1勝クラスが加わって、

「2歳1勝クラス」と「3歳以上1勝クラス」の2つになる。

 

このサイクルを繰り返しているわけです。

 

これまで大学生同士で戦っていたのに、

急に社会人が中心の大会に出場しないといけない。

 

これって人間で考えると、

けっこう厳しいシチュエーションな気がします。

 

スポーツでもビジネスでも言えることですが、

経験の浅い大学生と、経験豊富な社会人では、能力に大きな差がある。

 

社会人1年目なんて、ほとんど役にも立たない。

 

私も大学を卒業して社会人を経験しているので、

本当に何の役にも立っていなかったなーと痛感します。

 

逆に邪魔だったと思うくらい。

 

まーそんな能力差のある大学生と社会人が、

同じレースで戦うのが、夏競馬の「3歳以上」という条件戦なわけです。

 

さらに今回取り上げた佐渡ステークスは3勝クラスなので、

条件戦の中では最高峰。

 

ほぼオープンクラスということで、

準オープンと言われているクラスです。

 

この高いレベルのレースで、

大学生が社会人相手に圧勝するというのは、

それなりの才能がないと出来ないんじゃないのか。

 

こうレースを見ていて思ったので、実際に調べてみました。

 

条件は以下の通り。

 

期間:2011~2020年(10年間)

時期:夏競馬(6月~9月1週目くらい)

クラス:3勝クラス(1600万条件)

コース:芝の1200m以上

対象馬:3歳馬

 

コースについては、

新潟1000mは外枠有利という運の要素が強いため、

本当の実力を測れないので検証外。

 

ダートはレースの番組が整備されていないので、

今回は検証外にしました。

 

この条件をクリアした3勝クラスで、勝利した3歳馬は以下の8頭。

 

13年 豊明S

プリムラブルガリス(阪急杯7着)

 

13年 長岡S

スイートサルサ(福島牝馬S1着、愛知杯3着)

 

14年 TVh賞

アズマシャトル(小倉記念1着)

 

14年 長岡S

ダンスアミーガ(関屋記念4着、中京記念4着)

 

15年 マレーシアカップ

リアファル(神戸新聞杯1着、菊花賞3着)

 

18年 函館日刊スポーツ杯

ダノンスマッシュ(高松宮記念1着、香港スプリント1着など)

 

18年 佐渡S

グローリーヴェイズ(香港ヴァーズ1着、京都大賞典1着など)

 

19年 長岡S

ロードマイウェイ(チャレンジカップ1着)

 

こうやってみると、13年のプリムラブルガリスと、

14年のダンスアミーガ以外は、その後みんな重賞を制覇しています。

 

ダンスアミーガも関屋記念4着と、中京記念4着は、

ともに0.2秒差だったので、あともう一歩という感じ。

 

つまり夏競馬の3勝クラスで勝てる3歳馬は、

その後、重賞戦線で活躍できる可能性が高そう。

 

とくにダノンスマッシュとグローリーヴェイズは、

香港のG1を勝っていますからね。

 

大化けする可能性も秘めていそうです。

 

このように1着馬にフォーカスすると、

夏の3勝クラス、3歳で2着になった馬も気になると思います。

 

もちろん私も気になったので調べてみたのですが、

ガツンっとパンチの効いた強い馬は該当しませんでした。

 

3勝クラスで善戦するも、

その後も勝ち上がれない感じの馬が、全体的に多かった印象です。

 

やはり1位の富士山、2位の北岳のように、

1着と2着の間には大きな差があるのかもしれません。

 

夏競馬の3勝クラスを勝ち切れる3歳馬には、

今後も注目ですね。

 

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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