『ミルコ・デムーロ騎手は本気を出せばやっぱりスゴイ!』田中洋平

 

ミルコ・デムーロ騎手ですが、

本気を出せばやっぱりスゴイですね。

 

どっぷり競馬にハマっているファンなら分かると思いますが、

デムーロ騎手は近年、干されていました。

 

それはチャンスのない馬だと、無気力に見える騎乗をする。

 

あとは割り込みまくりの強引な騎乗も目立って、

同業の騎手からの評判も良くないという話しも、一時期ありましたね。

 

そんな彼がジャパンに初来日したのが1999年。

 

そして2003年のネオユニヴァースでダービーを制覇。

 

それからは短期免許で来日してはG1を勝ちまくり。

 

2012年の天皇賞(秋)では、

ウイニングランを終えたエイシンフラッシュを下馬して、

天皇と皇后さまに最敬礼をして話題になりました。

 

私もリアルタイムでテレビ中継をみていましたが、

感動したのを憶えています。

 

そのあと2015年にクリストフ・ルメール騎手と一緒に、

JRAの通年騎手免許を取得。

 

最初はジャパンで勝ちまくっていましたが、

日に日に悪目立ちして、馬が集まらなくなって勝てなくなる。

 

勝てなくなるとイライラして、まわりに八つ当たり。

 

八つ当たられた厩舎関係者やエージェントと不仲になり、

さらに馬が集まらなくなり、そして勝てなくなるという悪循環に突入。

 

そして2019年頃には、きっちり干されていたわけです。

 

そこで2020年1月から、栗東に所属のまま美浦トレセンに拠点を移動。

 

2020年は関西馬140頭に対して、関東馬401頭に騎乗しています。

 

2021年も10月末時点で、関東馬306頭、関西馬115頭という騎乗数です。

 

この美浦トレセンへの拠点移動によって、

他の記事にも書いたのですがマイネル軍団の主戦騎手をゲット。

 

マイネル軍団(サラブレッドクラブ・ラフィアン)のユーバーレーベンで、

オークスを制覇と良い流れに還流するわけです。

 

こちらがJRA所属の騎手になってからのデムーロ騎手の成績。

 

 

2018年までいい感じだったのに、2019年に一気に成績が悪化。

 

2020年に美浦に拠点を移すけど、やっぱり急に復活とは行きませんでした。

 

しかーし!

 

2021年の成績が、2019年レベルまで回復。

 

しかも乗り馬の平均人気が4.5番人気と、

けっして良いわけではないのに、成績が回復するとはすごいですね。

 

その理由ですが、ここにあります↓

 

 

1~3番人気馬に騎乗したら、超ストロングだということ。

 

ザックリですが、1番人気の平均勝率は32%、

2番人気の勝率は18%、3番人気の勝率は13%ほどです。

 

今年(2021年)のデムーロ騎手の成績が、

超ハイレベルであることが分かるでしょう。

 

また4~7番人気あたりの成績も悪くはないので、

一時期にあった無気力騎乗も、今はやっていないと思われます。

 

いくら人気サイドの強い馬だと言っても、

平均成績以上に勝たせられるのは、騎手として上手いということ。

 

騎乗技術もそうですが、レースの流れを読む能力。

 

あとは人気馬に乗るためのコミュニケーション能力などもそうでしょう。

 

やっぱり本気を出せばスゴイ騎手。

 

それがミルコ・デムーロ騎手なんですね。

 

ただ気まぐれなイタリア人っぽいデータが、

デムーロ騎手にはあります。

 

それがこれ↓

 

 

デムーロ騎手の月別勝率です。

 

5~6月になると、秋からの涼しい時期に比べて勝率がガクッと下がる。

 

暑くなってくると、ちょっとやる気を失くすのかもしれません。

 

「毎日暑くてだりーなー」という感じですかね。

 

この時期だけは、気を付けましょう。

 

2015年(7回)

2016年(8回)

2017年(13回)

2018年(11回)

2019年(2回)

2020年(2回)

2021年(1回)

 

上記はデムーロ騎手が、

G1レースで3着以内に入った回数です。

 

もしかすると来年あたりは、もう少し復活しているかもしれませんね。

 

頑張って欲しいと思います。

 

参考記事↓

マイネル軍団の馬に騎乗していたデムーロ騎が復活の兆しか?

『マイネル軍団の騎手起用に異変あり!エース変更も!』田中洋平

 

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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