『藤田菜七子騎手の最近の調子はどうなのか?』田中洋平

この前の日曜日の小倉1レースで、
藤田菜七子騎手が騎乗するテイエムハニーダンが3着に入線。
そう言えば、藤田菜七子騎手は、
最近あまり話題にならないなーと、勝手に心配になりました。
昨年は永島まなみ騎手と、
古川奈穂騎手がデビューして、女性騎手としての希少性が薄れたのは事実。
藤田菜七子騎手自身は、
女性として特別扱いされたくない様なので、
話題になるには、大きなレースを勝つような活躍が必要。
あとはコツコツと地道に騎乗をこなして、
チャンスでしっかり結果を出すしかない!
そこで、昨年の藤田菜七子騎手はどうだったのか?
同期の騎手たちと比べて、ウォッチしてみたいと思います。
これは藤田菜七子騎手の2021年の人気ゾーン別の成績。
勝率や複勝率の成績を見ても、
これが優秀なのか?それともダメなのか?
いまいちピンと来ないと思います。
そこで単勝回収値と、複勝回収値に注目してください。
ザックリとした判断基準を示すと、
回収値が70~80の間であれば、普通レベルという判断で良い。
回収値69以下 → 人気を裏切っている
回収値81以上 → 人気以上に走らせている
ただ7~番人気(7番人気以下)の部分は、
あまりアテにならないので、
1~3番人気&4~6番人気の回収値に注目です。
藤田菜七子騎手は、
1~3番人気はギリギリ普通レベルですが、
4~6番人気のゾーンは、はっきり言ってボロボロですね。
これは人気裏切っている!
ということを示しています。
藤田菜七子騎手は過剰人気をする場合もありますが、
以前に比べるとかなりマシになっている印象。
2021年は、ちょっと厳しい結果だったのではないかと思います。
このまま行くと、
騎乗依頼が減って負のスパイラルに入ってしまう可能性すらありそう。
なんとか堪えて、
2022年は盛り返して欲しいですね。
では続いて、
藤田菜七子騎手と同期の騎手たちの成績を見てみましょう。
1~3番人気の複勝率が高い順に並べています。
こうやってみると、
藤田菜七子騎手の同期たちは優秀ですね。
菊沢一樹騎手以外の4名は、
1~3番人気の回収値がけっこうなハイレベル。
では菊沢一樹騎手はダメなのか?
と言うとそうではなく、
菊沢一樹騎手は4~6番人気ゾーンの成績と回収率が優秀。
1~3番人気では取りこぼしがあるものの、
少し能力が足りない4~6番人気で、人気以上に走らせている証拠なのです。
条件が噛み合えば、
1~3番人気ゾーンの成績もアップしてくるでしょうね。
そして前後しますが、
1~3番人気がもっとも優秀なのが荻野極騎手。
騎乗回数が25回と少ないですが、
1~3番人気ゾーンの複勝率80%はすごい!
ノーザン系の馬に乗ることが多い騎手ですが、
池江泰寿厩舎の馬で、よく結果を残しています。
ノーザンファームに池江泰寿厩舎と、
競馬界のメインストリームに食い込んでいることを考えると、
良い馬に乗るまでの政治力は高そう。
それに伴って、
結果もしっかり出していますから、先々大化けするかもしれません。
そして意外だったのが、森裕太朗騎手。
1~3番人気ゾーン、
4~6番人気ゾーンのダブルで高い回収値を叩き出しています。
角居勝彦厩舎の解散でフリーになったので、
馬集めにやや苦戦している感じの騎乗回数ではありますが、
しっかり結果を出している上手い騎手ですね。
あと木幡巧也騎手は、
昨年11月の落馬事故で休養中ですが、
こちらも1~3番人気ゾーンの回収値が100を超えていて優秀です。
反対に意外とハネてなかったのが、坂井瑠星騎手。
矢作芳人調教師の全面バックアップで、
人気馬にもたくさん騎乗していますが、
他の同期たちに比べると、やや劣るのかなーという印象。
もちろん回収値が単複ともに90%オーバーなので、
優秀なのは間違いありません。
ですが、私のイメージよりかはハネてない。
若手の中で、もっとも将来性のある騎手の1人ですからね。
荻野極騎手や森裕太朗騎手と同じくらい、
回収値100オーバーの活躍をして欲しいところ。
まー坂井瑠星騎手の場合は期待も込めてなので、
ややシビアな評価ではありますが。
このように競馬学校32期生の世代は、本当にスゴイですね。
私としては競馬界が盛り上がって欲しいので、
2022年は藤田菜七子騎手の巻き返しに期待します!
投稿者プロフィール

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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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