『岩田望来騎手は岩田康誠騎手をオヤジ越え出来たのか?』田中洋平
岩田末来騎手と言えば、
2月の京都牝馬Sをロータスランドで重賞初制覇!
ようやくですね。
◆菅原明良騎手
京成杯・G3(オニャンコポン)
東京新聞杯・G3(カラテ)
◆斉藤新騎手
中山金杯・G3(レッドガラン)
CBC賞?G3(ラブカンプー)
◆亀田温心騎手
キーンランドカップ・G3(レイハリア)
葵ステークス(レイハリア)
◆団野大成騎手
福島牝馬ステークス・G3(ディアンドル)
日経新春杯・G2(ショウリュウイクゾ)
あとの同期は小林凌大騎手と、
色々と揉め事があって騎乗していない大塚海渡騎手の2人。
同期の中でもっとも有望株だった岩田望来騎手でしたが、
なぜか重賞を勝てていない。
勝負弱い!とも囁かれていましたが、
1つ重賞を勝ったことで、この先は変わってくるでしょう。
横山武史騎手のように、
一気にG1をいくつも勝つような騎手もいますからね。
さてそんな岩田望来騎手の父親は、
言わずと知れた岩田康誠騎手です。
なにかとお騒がせな騎手ですが、
昨日(3/13)の中京2レースで、この親子がデッドヒートを演じていました。
1番人気(1.8倍) コルドンルージュ(息子)
3番人気(4.7倍) ブラジリアンソング(オヤジ)
逃げる岩田康誠騎手に、
3番手追走からをオヤジのお株を奪うイン強襲で抜け出す岩田望来騎手。
直線半ばで岩田望来騎手の馬がアタマひとつ抜け出しますが、
ゴール前で岩田康誠騎手の馬が盛り返して1着。
断然の1番人気に推されたコルドンルージュは2着に敗れました。
このレース映像を見ていると、
ゴール前で岩田望来騎手が少し追いづらそうにしている場面が。
これはもしや?とパトロールビデオをチェックしてみると、
ありました↓
赤矢印が岩田康誠騎手で、青矢印が岩田望来騎手です。
何度かぶつけられてラチ沿いに追いやられているのに、
岩田康誠騎手はさらに右ムチで左によれさせている感じです。
さすがは岩田康誠騎手、息子にも容赦なしですね。
このようなことを書くと、
岩田康誠騎手はラフプレーばかりで野蛮人だ!と忌み嫌う人もいるでしょう。
でも、これくらいの接触はプロの世界では当たり前なのかもしれません。
正直、騎手の世界が分からないので本当のところは不明ですが、
例えばバスケットボールという競技は、
基本は相手との接触禁止と言われています。
ただこんなのは建前で、高いレベルではガンガンぶつかってプレイしています。
またサッカーでもユニフォームを引っ張るのは反則、
こんなことは小学生も分かるルールですが、
プロの世界でも引っ張ているシーンをよく見ます。
まーこの辺は、高いレベルになると暗黙の了解もあり、
そんなことにイチイチ目くじらを立てていたら、プロは商売にならない。
優れているプレイヤーは、
相手からマークされて、嫌がらせをされるのが当たり前ですからね。
騎手の世界は分かりませんが、
これくらいの接触ならまーOKなんじゃないか、
というラインがきっとあるのだと私は思います。
これは危ないプレーがあった後に、
「落としたった!」と発言する人間性とは別問題ですよ。
馬同士の多少の接触や割り込みなんかは、
プロである騎手同士で暗黙のルールがあるのかもしれません。
これはプロの騎手にお話を聞ける機会があれば、いつか聞いてみたいですね。
さて話を本題に戻すと、
今回は岩田康誠騎手騎乗のブラジリアンソングに軍配が上がりました。
親子どちらも同じ関西を主戦場にしているので、
同じレースに騎乗しているのを、割とよく見かけるのですが、
直接対決の場合、どっちの方が強いと思いますか?
※総数の違いのは除外が含まれているためだが、数が少ないため影響はない
これは息子がデビューしてから、
岩田親子が同じレースに騎乗していたときの成績です。
さすがにオヤジの方が成績が良いですね。
ただオヤジは平均6.3番人気、
息子は平均7番人気と差があるので、正確な比較ではありません。
なので1~5番人気に騎乗した機会だけに絞ってみました。
これなら同じ平均3番人気同士なので、本当の実力が分かると思います。
まだオヤジ越えは達成できていないのか?
単勝を見比べてみると分かりやすいですが、
デビューした2019年から、だんだんとオヤジを追い上げていますね。
そして今年は追い越している。
まーまだ4分の1も終わっていないのでなんともですが、
現時点で岩田望来騎手はリーディング2位と快進撃中。
今年か来年には、オヤジ越えを達成するでしょう。
気の荒さと勝負根性は紙一重ですが、
息子にはバランスよく備わっていて欲しいですね。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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