『天皇賞(春)2022タイトルホルダー血統考察』YRA
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血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで
今週は5月1日に開催された伝統の一戦、天皇賞(春)を勝ったタイトルホルダーを取り上げます。
8枠16番タイトルホルダーは五分のスタートからダッシュをつけると、大方の予想通りハナを主張。
あっさりと先頭に立つと、そのまま後続を離して縦長の展開に。
向正面では1馬身差まで詰め寄られるが、3~4コーナーでも先頭を保ったまま直線へ。
直線では鞍上のムチに応えると、再び後続を突き放して残り200mを通過。
そこからは独壇場で、そのまま危なげなくゴール板を通過。
7馬身差の圧勝で春の盾を手にした。
本馬はこれで5勝目。G1は昨秋の菊花賞以来2勝目となった。
タイトルホルダーの父ドゥラメンテは現役時代、国内外で9戦5勝・2着4回のパーフェクト連対。
主な勝ち鞍は皐月賞と日本ダービー。
ダービーでは従来の父キングカメハメハが持つレコード(ディープインパクトも同タイムだった)を更新し、世代の頂点に立った。
そのまま三冠獲りを期していたものの、両前脚を骨折してしまい菊花賞を回避。
古馬となり、ドバイシーマクラシック2着→宝塚記念2着となった後、左前脚を損傷し競走能力を喪失。現役引退となり、種牡馬入りした。
2020年デビューのこの世代がファーストクロップ。
(2021年8月逝去)
2021年種牡馬ランクは第11位。
母メーヴェは現役時、22戦5勝(オープン馬)。
主な勝鞍は、丹頂ステークス(OP、札幌芝・2600m)
繁殖として、デビュー済み産駒は本馬を含め2頭。
半姉(父オルフェーヴル)メロディーレーン(現役)は3勝を挙げている。
繁殖力はかなり高い水準にある。
血統背景は、父Motivator(モンジュー~Sadler’s Wells~ノーザンダンサー系)×母父Shirley Heights(Mill Reef~Never Bend~ナスルーラ系)の組み合わせ。
父ドゥラメンテはサンデーを持つキングカメハメハ系種牡馬。
同じキンカメ系種牡馬であるロードカナロアの成功配合のパターンがそのまま当てはまる。
ロードカナロア産駒のG1馬4頭のうち3頭(アーモンドアイ、サートゥルナーリア、ステルヴィオ)は全て母方にサンデーサイレンスを持つことに加え、名牝Specialを持つ種牡馬が入っているという共通点がある。
本馬の場合、母父がSadler’s Wells系なのでこの条件に合致。
今後もキンカメ系は「Specialの血を増幅することが近道」と覚えておきましょう。
戦前のブログでは昨年の本レースの傾向からディープインパクト系の血の相性の良さを紹介し、その傾向からキズナ産駒のディープボンドをS評価としました(結果は2着)。
また、勝ったタイトルホルダーと3着テーオーロイヤルはキンカメ系種牡馬(それぞれドゥラメンテとリオンディーズ)であることからA評価としました。
ということで本レースは今年もディープ系+キンカメ系での決着となりましたね。
勝ったタイトルホルダーのパフォーマンスはまさに圧巻でしたし、今後もまだまだタイトルを積み重ねていきそうで楽しみです。
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投稿者プロフィール

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血統の設計図から好走率を占う予想家
趣味の一口馬主が高じて牧場通いをするも「馬関係者でも走る馬はわからない」という結論に至る。そこから少しでも走る馬を見極めるために血統に没頭。血統から展開されるレース回顧は好評を得ている。
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