『キーンランドカップ(GⅢ)2022ヴェントヴォーチェ血統考察』YRA

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで

今週は8月28日に開催された短距離重賞、キーンランドカップ(G3)を勝ったヴェントヴォーチェを取り上げます。

 


4枠8番ヴェントヴォーチェは五分のスタートから控えて内側にポジションを取ると、隊列は最後方から4~5番手を追走。
3~4コーナーで外を回しながら直線へ。
ほとんどの馬が同じように大外に膨らんでいった為、本馬は馬場の真ん中から前がすんなりと開く形で追い込みを開始することができた。
残り200mを切って内で粘るヴァトレニを目がけて一杯に追い込んでいくと、その外からウインマーベルも強襲してきた。
最後は本馬が真ん中を力強く抜け出して優勝。
嬉しい重賞初制覇を果たした。
本馬はこれで6勝目。重賞は3度目の挑戦だった。

ヴェントヴォーチェの父タートルボウルは現役時代、フランス・イギリスで21戦7勝。
主な勝ち鞍はジャンプラ賞(G1・芝1400m)
父Dyhim Diamond~その父Night Shiftという血脈で、ノーザンダンサー系の中でもあまり馴染みの無い非主流系に位置づけられる。
現役引退後、2008年から種牡馬入りし、フランス2000ギニー(G1)を制したLucayanらを輩出。
その後、2013年より日本に輸入された。
2021年の種牡馬ランクは第62位。

母ランウェイスナップは現役時、20戦2勝(地方)。
3代母にはアメリカ重賞(芝8.5F)勝ち馬のMasakeがいる牝系。
血統背景は父Distant View(Mr. Prospector~ネイティヴダンサー系)×母父A.P. Indy(Seattle Slew~Bold Ruler~ナスルーラ系)の組み合わせ。
繁殖として、これまでデビュー済み産駒4頭を送り出している。
父ダノンシャンティ(地方3勝)→父ヴァーミリアン(1勝)→父キンシャサノキセキ(1勝・現役)→父タートルボウル(本馬)
様々な相手と交配されながら、初仔以外全て中央で勝ち上がっており、本馬のような重賞馬も輩出。
かなり仔出しが良いタイプと言える。

父タートルボウルが非サンデー系なのでサンデー系牝馬との配合が中心となる。
代表産駒のトリオンフや複数勝ちを収めている活躍馬ビックリシタナモー(5勝)もこのパターン。
そんな中で本馬は先述したように母系も非サンデー系での構成。
父タートルボウルに加えて母父Distant ViewもイギリスのG1(芝8F)勝ち馬ということで、
このあたりの血統背景が、今回洋芝である札幌の舞台で能力を開花させた要因のひとつと見て良さそうだ。

 


戦前、この舞台が「洋芝+短距離」という日本の主流舞台ではない条件であることを紹介し、それ故に血統傾向も日本の主流血統サンデーサイレンス系ではない系統が良いと解説しました。
今年も結果1~3着は全て非サンデーサイレンス系種牡馬での独占となりました。

そんな中で2着ウインマーベル、3着ヴァトレニは素直に評価していたものの、勝ち馬ヴェントヴォーチェはもう1F距離を伸ばした方が良いとしていました。
それはもちろんこれまでのレースを加味した上での評価だったのですが、今回回顧した通り、血統的には洋芝適性が高い血統だったのでもう一度くらいは上位評価しておいて良かったなと反省しています。

これにて8月競馬終了。
9月もよろしくお願いします。

投稿者プロフィール

YRA
YRA
血統の設計図から好走率を占う予想家
趣味の一口馬主が高じて牧場通いをするも「馬関係者でも走る馬はわからない」という結論に至る。そこから少しでも走る馬を見極めるために血統に没頭。血統から展開されるレース回顧は好評を得ている。

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