『1勝クラスに挑んでくる未勝利馬はこう狙え!』田中洋平

 

9月1週目が終わって、いよいよ秋競馬になります。

 

秋競馬になると大きく変化するのが、

3歳未勝利戦が終わるということでしょう。

 

2歳馬がデビューする6月から、

3歳の9月1週目までに1勝を挙げられなかった馬は、

引退。

 

または地方競馬に転出。

 

あとは未勝利のまま、

1勝クラスに格上挑戦する馬、ということになります。

 

地方に転出した馬は、

JRAに出戻りできる条件は、

3歳までに2勝以上するか、または 4歳以上3勝以上するか。

 

私も一口馬主をしているので分かるのですが、

未勝利戦で7戦して2着が2回、くらいの馬であれば、

そのまま引退になります。

 

未勝利戦で7戦して、

2着が5回くらいあって惜しいレースが多い、

さらにダートにも適性がありそう。

 

こんな馬なら、地方に転出して成長を促す。

 

馬が成長したら、JRAに戻ってくる。

 

一口馬主のクラブ馬であれば、

こんなパターンが多いのではないかと思います。

 

個人馬主の場合は、

購入価格が高いので「もっと稼いで貰わないと!」

という感じで地方に転出して、諦めないパターンもあるでしょう。

 

まーでも、ほとんどの馬が、引退という厳しい世界です。

 

さて最後に、

JRAに残って1勝クラスに格上挑戦する馬ですが、

これは素質が高い馬だったり、馬主の意向だったりと色々だと思います。

 

デビューが遅れてしまって未勝利を勝ち上がれなかったが、

1勝クラスでも十分通用する、と判断された馬。

 

あとは血統的に素晴らしかったり、成長力のあるタイプだったら、

格上挑戦をしてくるというパターンでしょう。

 

馬券を買う側からすると、

この格上挑戦してくる馬は、けっこう難解な存在。

 

デビューが遅れたということは、

体質になにか問題があるんじゃないか?

 

デビューが遅れることは、良い事ではないですからね。

 

あと兄にG1馬がいて血統的に素晴らしかったとしても、

弟や妹が活躍できるという、二匹目のどじょうはマレなのが競馬。

 

本当に走るのかよ?

 

と疑心暗鬼になって、取扱いに困るのは分かる気がします。

 

ということで、

とても簡単な方法で、

格上挑戦馬を取捨選択できる方法を、ここで紹介したいと思います。

 

まず1勝クラスにおける、

未勝利馬の成績は以下の通り。

 

勝率4% 連対率7% 複勝率10%

単勝回収率74% 複勝回収率42%

 

複勝率が圧倒的に悪くて、

基本的に安定感はないと認識してOKです。

 

ほとんどの馬が3着以内に入れないけど、

たまに一発屋が発生するというイメージです。

 

あ!ちなみに検証している期間は、

直近3年間の9月~12月に設定しています。

 

4歳になっても未勝利で、

1勝クラスに格上挑戦する馬は少ないでしょうから。

 

では本題に戻ると、

未勝利で1勝クラスに格上挑戦する馬を、

単勝オッズ帯別にみてみましょう。

 

 

単勝オッズ50内以上の馬は、ほぼノーチャンスとみて良さそう。

 

単勝万馬券レベルの馬は、完全にノーチャンスです。

 

つまり格上挑戦をする馬は、

そこそこ人気している馬しかチャンスが無いということ。

 

単勝3倍~49.9倍の部分だけを抜き出すと、

以下のようになります。

 

勝率9% 連対率15% 複勝率19%

単勝回収率150% 複勝回収率80%

 

けっこういい感じの単勝回収率になりました。

 

さらにここから、もう1つファクターを加えてましょう。

 

それは前走4コーナーで、

出走頭数の半分より前にいた!という条件です。

 

16頭立てなら、

4コーナーで先頭から8番手以内。

 

12頭立てなら、

4コーナーで先頭から6番手以内という意味。

 

新馬戦や未勝利戦の勝負どころで、

好位のポジションにいないということは、

ダラダラ走っていただけ、と判断するわけです。

 

条件をまとめると以下の通り。

 

・未勝利で1勝クラスに格上挑戦の馬(初戦のみ)

・期間は9~12月

・今回の単勝オッズが49.9倍以内の馬

・前走で出走頭数の半分より前にいた馬

 

この条件で、以下の成績になります。

 

勝率11% 連対率17% 複勝率23%

単勝回収率211% 複勝回収率98%

 

単勝回収率は驚異の200%オーバー!

 

そして複勝回収率も98%といい感じになりました。

 

ただ当日の単勝オッズを見れないよ!

と、土日が仕事の人もいるでしょう。

 

なので、単勝オッズの条件を抜いてみます。

 

・未勝利で1勝クラスに格上挑戦の馬(初戦のみ)

・期間は9~12月

・前走で出走頭数の半分より前にいた馬

 

この3つの条件だけで、以下の成績になります。

 

勝率8% 連対率12% 複勝率16%

単勝回収率141% 複勝回収率71%

 

不要な馬が混ざるので安定感はやや落ちますが、

単勝回収率は140%を超えます。

 

これなら前日予想でも、狙うことができるでしょう。

 

参考になれば幸いです。

 

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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