『新潟記念(GⅢ)2022カラテ血統考察』YRA

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで
今週は9月4日に開催された新潟記念(G3・芝2000m)を勝ったカラテを取り上げます。
3枠6番カラテは五分のスタートから5~7番手のポジションを選択。
そのまま馬群の中から3~4コーナーを回ってきて直線へ。
残り600mを切って前は完全に開いた状態。
残り400mで早くも先頭に立つと鞍上の激が飛びながらさらに加速していく。
残り200mで外側に進路をとりながらさらに後続を離していき、最後は1.3/4馬身の差をつける快勝でゴール板を駆け抜けた。
本馬はこれで6勝目。重賞は1年半ぶりの2勝目となった。
父トゥザグローリーは現役時33戦8勝。
主な勝鞍は、日経新春杯(G2)・日経賞(G2)・京都記念(G2)など。
息の長い現役生活を全うし世代トップの力を示し続けたが、G1のタイトルにはあと一歩届かなかったG2大将だった。
引退後、種牡馬入り。2021年種牡馬ランクは第51位。
母レディーノパンチは不出走。
繁殖として、デビュー済み産駒は本馬を含み4頭。
父アドマイヤマックス(未勝利)→父サムライハート(地方1勝)→父トゥザグローリー(本馬)→父メイショウボーラー(地方1勝)
産駒には本馬以外に中央での勝ち上がりはなし。唯一の中央勝ちの本馬がオープン入り。
繁殖として一発屋タイプと思われる。
血統背景は、父フレンチデピュティ(Deputy Minister~Vice Regent~ノーザンダンサー系)×母父パラダイスクリーク(~Riverman~Never Bend~ナスルーラ系)の組み合わせ。
ここまでのトゥザグローリーの代表産駒は、唯一の重賞勝ちをしている本馬。
トゥザグローリーは「キングカメハメハ×サンデーサイレンス」という日本の超王道配合馬でまさに「芝中距離はお任せあれ」といったところ。
そこへ先述したアメリカ配合の母(フレンチデピュティ×パラダイスクリーク)を持ってきた形である。
フレンチデピュティはVice Regent系でパワー型のスピードタイプなので、父の芝中距離適性に母系のスピードを取り入れた配合といえる。
尚、この「父トゥザグローリー×母父フレンチデピュティ系」の組み合わせは本馬の他にここまで産駒で一番賞金を稼いでいるゲンパチルシファーも同じで、相性が良い組み合わせと言える。
本格化してからは1600mを主戦場に走っており、今回の2000mは4歳春以来。
1600mを主戦としていたのはかかり癖があったことも要因で、6歳となった今年はズブさを見せており、中距離路線に転向することとなった。
その初戦で一発回答をしたのだからそのポテンシャルは大したもの。
今後この路線でどこまでいけるか楽しみだ。
戦前のブログでは「このレースはとにかくキンカメ」と述べていたのですが、父父キンカメである本馬については「やはりベストは1600m」と決めつけ、検討段階早々に切り捨ててしまっていました。
そういう観点で2着ユーキャンスマイルは評価できてはいましたが、3着のフェーングロッテンも本レース不調の3歳馬ということで無印に。
良いことなしの夏競馬ラスト重賞となってしまいました。
しっかり反省して秋に気持ちを切り替えていきたいと思います。
投稿者プロフィール

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血統の設計図から好走率を占う予想家
趣味の一口馬主が高じて牧場通いをするも「馬関係者でも走る馬はわからない」という結論に至る。そこから少しでも走る馬を見極めるために血統に没頭。血統から展開されるレース回顧は好評を得ている。
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