『コンピ1位90で回収率141%のパターン』田中洋平
今回は同業者と電話で会話していた中で出てきた、
とても重要なことを紹介します。
それは「データには、裏付けと理由が必要!」ということですね。
TARGETをイジっていると、
回収率100%を超えるパターンがたくさんあります。
出会ったこと、ありませんか?
TARGETのレース検索を使っているなら、きっとあると思います。
その場合、
まず「なぜ?回収率が100%を超えるのか?」
これを自問自答してください。
例えば、2016年のコンピ1位90の成績をTARGETで調べると、
新馬戦の成績に限れば、
勝率80% 連対率80% 複勝率100%
単勝回収率141% 複勝回収率116%
このようにかなりスゴイ成績です。
しかし、これをそのまま鵜呑みにせず、
自問自答するようにしましょう。
・1年間だけのデータで大丈夫か?
・なぜ新馬戦は、成績と回収率が良いのか?
これを脳が溶けるくらい自問自答してください。
まず、1年のデータでは少なすぎると私は思うので、
直近5年分のデータで調べてみます。
勝率63% 連対率80% 複勝率90%
単勝回収率100% 複勝回収率100%
やはりデータ母数を増やすと、成績が変わってきます。
ここで注意して欲しいのは、データ母数に正解がないということ。
「最低でも3年分は必要ですか?」
「データの母数は、どれくらいあれば大丈夫ですか?」
こんな質問をいただくことがあるのですが、難しい質問です。
3年分でもデータが30しかなければ、厳しいでしょう。
単純に年数で考えるのは、危険だと思います。
ではどれくらいの母数があれば正しく検証できるのか?
これも勝率と出現頻度に関係してくるので、一概には言えないのです。
検証を繰り返すことで、バランスの良い着地点をご自身で見つけてください。
次に、なぜ新馬戦は、コンピ90の成績が良いのか?
これを考えないといけません。
例えば、
新馬戦は情報が少ないので、コンピ90でも人気を被りにくのではないか?
などと考えることができますが、個人的にこの理由は腑に落ちないです。
他にも、納得する理由が思いつきません。
ですので、コンピ1位90を新馬戦で狙う作戦は、私的にはボツとなります。
こういう事例は、他にもたくさんあります。
その場面に遭遇した場合、
「データには、裏付けと理由が絶対に必要だ」
ということを思い出して、厳しく自問自答してください。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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