『マイルチャンピオンシップ2022セリフォス血統考察』YRA

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで

今週は11月20日に開催された秋のマイル王決定戦、マイルチャンピオンシップを制したセリフォスを取り上げます。

 


5枠10番セリフォスはぼちぼちのスタートから、中団後ろの12~13番手を追走。
3~4コーナーの大外をまわってくると、最後方まで位置が下がって直線へ。
残り200mの地点でもまだ後方だったが、鞍上の檄に応えながらぐんぐんと前をとらえていく。
一頭違う脚色で、内側で繰り広げられていた争いを尻目に、最後はゴール前で完全に抜け出してゴール板を駆け抜けた。
本馬はこれで5勝目。重賞は前走富士S(G2)に続く4勝目で、ついに初G1のタイトルを手にした。

セリフォスの父ダイワメジャーは現役時、28戦9勝。
主な勝鞍は皐月賞、天皇賞(秋)、マイルチャンピオンシップ(2回)、安田記念。
ダートで初勝利を挙げ、G1の舞台・皐月賞で芝の初勝利を飾るという異色の経歴を持つ。
その後、喘鳴症を患うも復活し、天皇賞(秋)を制した姿は多くのファンに感動を与えた。
妹には名牝ダイワスカーレットがいる。
2021年種牡馬ランクは第9位

ダイワメジャーについての詳細はこちらをご覧下さい。

母シーフロントはフランス産馬で現役時、23戦5勝(オープン馬)。
現役引退後、日本に輸入されて繁殖牝馬となった。
繁殖として本馬が2頭目。
1つ上の半兄(父オルフェーヴル)は現在3勝を挙げている。
繁殖力は相当高い水準にあると言える。
血統背景は父Le Havre(~Blushing Groom~Red God~ナスルーラ系)と母父Freedom Cry(~Nureyev~ノーザンダンサー系)の組み合わせ。

父ダイワメジャーに母系Blushing Groomを持つ馬の組み合わせは、コパノリチャード(高松宮記念)、メジャーエンブレム(阪神JF、NHKマイルC)といったG1馬を始め、活躍馬を多く輩出している相性の良い配合。

早期始動のダイワメジャー産駒らしく、2歳時にはデビューから3連勝で重賞を制覇した。
暮れの大一番では2着に敗れたが、3歳となった今年、NHKマイルCと安田記念でともに4着とすると、この秋ついに大輪を咲かせるに至った。

 


戦前には王道種牡馬が素直に好走するレースと紹介しました。
2着に入着したダノンザキッドはこの舞台に相性の良いハーツクライ系のジャスタウェイ産駒で、昨年3歳時に3着としていました。
成長力がある血統で、昨年よりも1つ着順をあげたという結果です。

勝ったセリフォスは本稿で取り上げた通り、ダイワメジャー産駒で、3歳が最も旬な血統です。
2歳時には同舞台となるデイリー杯2歳Sを勝っていました。

3着には阪神芝1600mで無類の強さを誇るソダシが実力通り、馬券圏内を確保しました。

ということでこのレースは血統というよりも、実績上位の馬が素直に走るという視点で良いのかもしれません。

まぁ来年は再び京都開催に変わるのでまた傾向も変わってきます。
なので今年負けた方は引きずることなく来年に向かいましょう!

さぁ今週はジャパンカップです。
海外の強豪も参戦してきますので、しっかりと血統考察をしていきます。
今週もよろしくお願いします。

投稿者プロフィール

YRA
YRA
血統の設計図から好走率を占う予想家
趣味の一口馬主が高じて牧場通いをするも「馬関係者でも走る馬はわからない」という結論に至る。そこから少しでも走る馬を見極めるために血統に没頭。血統から展開されるレース回顧は好評を得ている。

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