『京都記念(GⅡ)2023ドウデュース血統考察』YRA

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで

今週は2月12日に開催された京都記念(G2・阪神芝2200m)を勝ったドウデュースを取り上げます。

 


8枠12番ドウデュースは五分のスタートを切ると、内に切り込みながら後方3番手に待機。
3コーナーで外に出して少しずつポジションを上げていくと、4~5番手まで浮上して直線へ。
その勢いのまま残り200mよりやや手前の位置で先頭に立つと、後続をグングンと引き離していった。
最後は後続に3馬身半の差をつけてゴール板を駆け抜けた。
本馬はこれで5勝目。重賞はダービーに続く3勝目。
2022年の栄光のダービー馬が古馬初戦、圧倒的な強さで勝利した。

ドウデュースの父ハーツクライは現役時代、国内外で19戦5勝。
主な勝ち鞍はドバイシーマクラシックと有馬記念。
有馬記念で無敗の3冠馬ディープインパクトに土をつけた唯一の日本馬である。
2022年の種牡馬ランクは第3位。

ハーツクライについての詳細はこちら

母ダストアンドダイヤモンズはアメリカ産馬で現役時、11戦6勝。
主な勝ち鞍はギャラントブルームH(アメリカG2・ダート6.5F)。
BCフィリー&メアスプリント(アメリカG1・ダート7F)では2着に入着した。
現役引退後、そのままアメリカで繁殖となり3頭を輩出。
その後、日本に輸入された。
日本でのデビュー済み産駒はこれまで本馬を含み3頭。
父Pioneerof the Nile(2勝・現役)→父ディープインパクト(1勝・現役)→父ハーツクライ(本馬)
全頭勝ち上がっており、本馬でG1馬を輩出。
かなり日本に適応している繁殖牝馬と言える。
血統背景は父Vindication(Seattle Slew~Bold Ruler~ナスルーラ系)と母父Gone West(Mr. Prospector~ネイティヴダンサー系)の組み合わせ。

父ハーツクライ×母系にSeattle Slewを持つ組み合わせは、ジャパンカップ勝ち馬のスワーヴリチャード、オーストラリアG1・コーフィールドCを勝ったアドマイヤラクティ、アメリカG1・ウッドワードS、ターフクラシックS勝ちのYoshidaと同じ。
また、Lyphardのクロスは代表産駒リスグラシュー(有馬記念などG1を4勝)やタイムフライヤー(ホープフルS)と同じ。
尚、タイムフライヤーとはHail to Reasonのクロスを持つことも共通している。

晩成傾向にあるハーツクライ産駒で2歳G1~日本ダービーを制覇。
古馬になってもうひと成長ある血統なので、今年のG1戦線に向けて視界は良好だ。

 


戦前のブログでは阪神芝2200m全体の成績としてディープインパクト産駒がナンバーワンであると紹介し、同産駒のプラダリアが3着に入着しました。

また、人気薄血統からはここ2年で入着した4頭が持っていたトニービンの血を紹介し、2着に6番人気のマテンロウレオが入着しました。
ちなみ4着に入ったキングオブドラゴンもこれに該当。
ということで今週は概ね血統傾向に沿った結果になったと言えます。

本稿で取り上げたドウデュースの父ハーツクライについてはこのレースにおいて「可も無く不可も無く」としていたのですが、地力が違い過ぎて血統的後押しを必要としませんでしたね。
今年どのような活躍をしてくれるのか楽しみは膨らむばかりです。

投稿者プロフィール

YRA
YRA
血統の設計図から好走率を占う予想家
趣味の一口馬主が高じて牧場通いをするも「馬関係者でも走る馬はわからない」という結論に至る。そこから少しでも走る馬を見極めるために血統に没頭。血統から展開されるレース回顧は好評を得ている。

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