『競馬新聞だけで予想すると負けてしまう理由!』田中洋平

 

今回は競馬新聞だけで予想すると負けてしまう理由を、

解説したいと思います。

 

もちろん、

競馬新聞だけで予想しても勝てる人もいます。

 

そのような天才は別格なので置いておいて、

あくまでも一般論で、です。

 

あなたは下記の5頭なら、どの馬を軸にしますか?

 

1、前走1着 0.0秒差(ハナ、クビ差)

2、前走1着 0.1~0.2秒差(半馬身~1馬身差)

3、前走1着 0.3~0.5秒差(2~3馬身差)

4、前走1着 0.6秒差以上(4馬身差以上)

 

まー普通に考えて、

前走4馬身差以上のぶっちぎりで勝った馬を軸にしますよね。

 

これだけ強いんだから、

上のクラスに昇級しても通用するだろう。

 

こう考えるのが、通常の思考です。

 

では次に、先ほどの4頭の次走成績をみてみましょう。

 

ダートは昇級の壁があるので、芝のレースのみのデータです。

 

1、0.0秒差(勝率10%・複勝率29%)

2、0.1~0.2秒差(勝率12%・複勝率32%)

3、0.3~0.5秒差(勝率18%・複勝率41%)

4、0.6秒差以上(勝率18%・複勝率42%)

 

ほら、見ろ!

 

4番の成績が一番じゃないか!

 

という声が聞こえてきそうなので、

この4頭の次走回収率をご覧ください。

 

1、0.0秒差(単回76%・複回80%)

2、0.1~0.2秒差(単回91%・複回84%)

3、0.3~0.5秒差(単回92%・複回85%)

4、0.6秒差以上(単回56%・単回77%)

 

もうお分かりですね。

 

確かに前走でぶっちぎりの圧勝をした馬は強いですが、

人気になり過ぎるので、圧倒的に儲からない馬なのです。

 

これはTARGETのようなデータベースソフトで調べれば分かることですが、

競馬新聞だけで予想していたら、気づきにくい部分です。

 

「強い=儲かる」

 

というのは大間違い。

 

注目を浴びれば浴びるほど、

過剰人気になって儲からないのが競馬なのです。

 

前走0.6秒差以上で圧勝した馬の単勝回収率は56%しかないので、

何なら逆張りした方が儲かりますよね。

 

そして妙味が生まれるのが、

前走0.1~0.2秒差と、0.3~0.5秒差の馬。

 

どちらも単勝回収率が90%を超えています。

 

レース内容によりますが、

半馬身~3馬身差くらいなら、次のレースではマークが甘くなる。

 

しかし競馬ファンの想像以上に好走するわけです。

 

さらにここから、

もっとマークが甘くなる条件を加えてみます。

 

それは前走の人気が6~18番人気だった馬。

 

勝率9% 連対率14% 複勝率24%

単勝回収率163% 複勝回収率104%

 

さくっと回収率が100%を超えます。

 

前走が6~18番人気で、急に激走して1着になった。

 

「まーマグレでしょう。」

 

「さすがに上のクラスでは通用しないよ!」

 

という競馬ファンの予想を裏切って、

次のレースでもけっこう好走するということですね。

 

普通に予想していたら、なかなかここまで読み切れない。

 

これが競馬新聞で予想していたら、負けてしまう理由です。

 

ぜひ参考にしてください。

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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