『中山記念(GⅡ)2023ヒシイグアス血統考察』YRA

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで
今週は2月26日に開催された中山記念(G2)を勝ったヒシイグアスを取り上げます。
7枠11番ヒシイグアスはやや出負けから、道中は内に入れて9~10番手の中団を追走。
手応え良く3~4コーナーを回ってくると、直線へ。
直線で外に持ち出して追い出しを開始すると、力強く坂を駆け上がり、ゴール前でドーブネを捉えて優勝。
本馬はこれで7勝目。重賞は一昨年のこのレース以来3勝目。
ヒシイグアスの父ハーツクライは現役時代、国内外で19戦5勝。
主な勝ち鞍はドバイシーマクラシックと有馬記念。
有馬記念で無敗の3冠馬ディープインパクトに土をつけた唯一の日本馬である。
2022年の種牡馬ランクは第3位。
母ラリズはアルゼンチン産馬。現役時、13戦9勝の戦績。
主な勝鞍はコンデッサ賞、オクレンシア賞(G3・芝1000m)
現役引退後、日本に輸入され繁殖馬となった。
これまでデビュー済み産駒は本馬を含め7頭。
父ネオユニヴァース(3勝)→父ダイワメジャー(4勝)→父ネオユニヴァース(地方7勝)→父キングカメハメハ(未勝利)→父ハーツクライ(本馬)→父ブラックタイド(1勝・現役)→父ダイワメジャー(1勝・現役)
5頭が中央で勝ち上がっている。
様々な相手と交配されている中で本馬のような重賞馬も輩出。繁殖力は高い。
血統背景は父Bernstein(Storm Cat~Storm Bird~ノーザンダンサー系)と母父Rainbow Corner(~Blushing Groom~ナスルーラ系)の組み合わせ。
父ハーツクライと母父Storm Bird系との組み合わせはウインバリアシオン(日経賞(G2)、青葉賞(G2))、ゴーフォザサミット(青葉賞(G2))、コレクターアイテム(アルテミスS(重賞))を始め、活躍馬多数の良好配合。
父ハーツクライの産駒は基本晩成傾向で、5歳時に初めての重賞を制し、その後連勝。
このあたりは「まさにハーツクライ産駒らしい血統」と言える。
その後、6歳時の昨年も勝ち鞍こそなかったが、宝塚記念(G1)で2着と地力の高さは見せていた。
明け7歳となったがここを再び勝利したことで、「今年こそ頂点へ」の期待がさらに膨らむこととなった。
戦前のブログでは、ポイントの血として過去7年連続で馬券圏内に入着していた「Mr. Prospector & ノーザンテースト」の組み合わせの血を紹介しました。
2着ラーグルフはこの傾向通り、父方にノーザンテーストを、母方にMr. Prospectorを内包していました。
また好相性の種牡馬としてディープインパクトを紹介し、今年の出走馬は3着に入ったドーブネのみという結果でした。
勝ったヒシイグアスは本稿で取り上げたように一昨年にここを勝った実績馬。
ということで、ここは血統傾向通りの決着となりました。
ちなみにこのレースについては、このコラムを書き始めて以来ここまでの3年間、ずっと的中することができていますのでどうやらわしとは相性の良いレースのようです。
是非来年も「Mr. Prospector & ノーザンテースト」は覚えておきましょう!
投稿者プロフィール

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血統の設計図から好走率を占う予想家
趣味の一口馬主が高じて牧場通いをするも「馬関係者でも走る馬はわからない」という結論に至る。そこから少しでも走る馬を見極めるために血統に没頭。血統から展開されるレース回顧は好評を得ている。
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