『ヴィクトリアマイル(GⅠ)2023ソングライン血統考察』YRA

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで

今週は5月14日に開催された春の女王決定戦、ヴィクトリアマイルを勝ったソングラインを取り上げます。

 


3枠6番ソングラインは五分のスタートから少し控えて、8~10番手の位置を選択。
きっちり折り合いをつけて3~4コーナーのぴったり内を回ってくると手応え良く直線へ。
直線でもそのまま内を進み、残り400mの地点で追い出しを開始。
残り200mをきって3番手まで浮上すると、外側のソダシと叩き合いに。
最後はアタマ差抜け出してゴール板を駆け抜けた。
本馬はこれで6勝目。
昨年の安田記念に続き、見事2つ目のG1タイトルを手にした。

ソングラインの父キズナは現役時代、日本ダービーを制して凱旋門賞へ挑戦した(4着)。
「父ディープインパクト×母父ストームキャット」の配合はディープインパクトのお手本のような配合でキズナはその代表格と言える。
ディープインパクトの後継種牡馬として期待されており、初年度の種付頭数269頭はこれまでの新種牡馬の種付最多頭数記録を更新した。
2022年種牡馬ランクは第5位。

母ルミナスパレードは現役時、23戦4勝(条件馬)。
ダートの短距離で活躍した。
繁殖として本馬が初仔。現在デビュー済み産駒は2頭。
父キズナ(本馬)→父ドゥラメンテ(2勝・現役)
2頭とも複数勝ちを収めており、本馬でG1馬を輩出。
繁殖力が高く、今後も楽しみ。
血統背景は父シンボリクリスエス(~Roberto~ターントゥ系)×母父アグネスタキオン(サンデーサイレンス系)の組み合わせ。
母母ルミナスポイントは芝・ダートの短距離で5勝を挙げたオープン馬。

父キズナは「ディープインパクト×Storm Cat」の黄金配合で、母方には重厚な血統を持つ。
それゆえにディープインパクトの切れ味を引き出すにはスピードの血を取り入れることがポイントで本馬もそのパターンに合致している。

キズナ×シンボリクリスエスの組み合わせは、エリザベス女王杯を制したアカイイトと同じ。
そのアカイイトを考察した時に、「アカイイトは母母系にNijinskyがあることで「長めの距離」に出ており、ソングラインはサンデー系を持つというところが、「マイル適性」に出ている。
いずれにせよキズナのG1馬2頭は共に母父シンボリクリスエスなので、このことは今後もキズナ配合において意識しておきたい。

昨春に同条件の安田記念を勝った後の2戦はいずれも着外だった。
しかしこれはいずれも適距離外のレースということで、やはりマイルならトップの力を持つということを今回改めて証明した。

 


戦前には、過去の傾向から種牡馬ディープインパクトが良いことと、この舞台でその後を継ぎそうなドゥラメンテを紹介しました。
3着に入ったスターズオンアースはドゥラメンテの産駒。
堅実に走ったことは立派ですが、やはり適距離はもう少し長いところにあるでしょう。

2着のソダシは直線で勝ったと思いましたが最後に交わされてしまいました。
この馬のパフォーマンスは出していますし、やはり東京マイルは合っていますね。
次は安田記念ということですから引き続き期待したいです。

勝ったソングラインは本稿で取り上げたようにキズナの産駒。
キズナは少し力が要るようになる方が良いので、レース直前から降り始めた雨は追い風となりました。
それが無くとも元々マイルでは最上位の力を示し続けてきた子ですから、現役生活も残りわずかですし、ここからはマイルに拘って使っていって欲しいです。

惜しかったのは15番人気で4着に入ったディヴィーナ。
穴をあけるのはSadler’ s Wellsと解説したように激走してくれました。
今回は馬券にならず結果的に穴馬の出番はありませんでしたが、来年も覚えておいた方が良さそうです。

今週は牝馬クラシックの大団円、オークスとなります。
3歳牝馬の頂上決戦、もちろん血統が重要となりますので頑張って調査していきます。

投稿者プロフィール

YRA
YRA
血統の設計図から好走率を占う予想家
趣味の一口馬主が高じて牧場通いをするも「馬関係者でも走る馬はわからない」という結論に至る。そこから少しでも走る馬を見極めるために血統に没頭。血統から展開されるレース回顧は好評を得ている。

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