『安田記念(GⅠ)2023ソングライン血統考察』YRA

血統調査員のYRAです。
「血統表は競走馬の設計図!」ということで

今週は6月4日に開催された春のマイル王決定戦、安田記念を勝ったソングラインを取り上げます。

 


8枠18番ソングラインは五分のスタートから少し控えて、中団8~10番手の位置。
いつも通りきっちりと折り合いをつけて3~4コーナーの外を回ってくると手応え良く直線へ。
直線に入り追い出しを開始すると、残り400mで7番手まで浮上。
脚色良く、残り200mをきって5番手まで浮上すると、内側の馬達をまとめてかわした。
最後は2着セリフォスに1.1/4馬身差をつけて連覇達成。
本馬はこれで7勝目。
昨年の安田記念、今年のヴィクトリアマイルに続き、見事3つ目のG1タイトルを手にした。

ソングラインの父キズナは現役時代、日本ダービーを制して凱旋門賞へ挑戦した(4着)。
「父ディープインパクト×母父ストームキャット」の配合はディープインパクトのお手本のような配合でキズナはその代表格と言える。
ディープインパクトの後継種牡馬として期待されており、初年度の種付頭数269頭はこれまでの新種牡馬の種付最多頭数記録を更新した。
2022年種牡馬ランクは第5位。

母ルミナスパレードは現役時、23戦4勝(条件馬)。
ダートの短距離で活躍した。
繁殖として本馬が初仔。現在デビュー済み産駒は2頭。
父キズナ(本馬)→父ドゥラメンテ(2勝・現役)
2頭とも複数勝ちを収めており、本馬でG1馬を輩出。
繁殖力が高く、今後も楽しみ。
血統背景は父シンボリクリスエス(~Roberto~ターントゥ系)×母父アグネスタキオン(サンデーサイレンス系)の組み合わせ。
母母ルミナスポイントは芝・ダートの短距離で5勝を挙げたオープン馬。

父キズナは「ディープインパクト×Storm Cat」の黄金配合で、母方には重厚な血統を持つ。
それゆえにディープインパクトの切れ味を引き出すにはスピードの血を取り入れることがポイントで本馬もそのパターンに合致している。

キズナ×シンボリクリスエスの組み合わせは、エリザベス女王杯を制したアカイイトと同じ。
そのアカイイトを考察した時に、「アカイイトは母母系にNijinskyがあることで「長めの距離」に出ており、ソングラインはサンデー系を持つというところが、「マイル適性」に出ている。
いずれにせよキズナのG1馬2頭は共に母父シンボリクリスエスなので、このことは今後もキズナ配合において意識しておきたい。

前走勝ったヴィクトリアマイルからさらにパフォーマンスを上げてこのメンバー相手に完勝。
早くも春秋完全制覇への期待が高まる。

 


戦前には、過去の傾向から種牡馬ディープインパクトが良いことを取り上げましたが、ここで同産駒の出走が無かった為、次点としてロードカナロアを紹介しました。
最先着となったのは6着レッドモンレーヴ。
10番人気でしたから、これはよく頑張ったと言えるのではないでしょうか。
確実に力をつけて来ているので次走また見るのが楽しみです。

本稿で取り上げた勝ち馬ソングラインは本当にこの条件が得意ですね。
クラブ馬の5歳なので今年度いっぱいでの引退となるのが残念です。

2着セリフォスはマイルのダイワメジャー。
昨年から引続き充実期に入っていますが、それでもこうやって勝てないあたりが、ダイワメジャーらしいですよね。
ただとても高いパフォーマンスを見せてくれているので、秋のマイルCSで連覇してくれることを期待します。

3着シュネルマイスターはこれでこのレース、3着→2着→3着。
勝ちきれませんが、相性が良い舞台で堅実ですね。
今年はちょっと後ろから過ぎて最後馬券内に来るかヒヤヒヤしました。

惜しかったのは穴馬で取り上げた8番人気で4着に入ったガイアフォース。
穴をあけるのはNijinskyと解説したように激走してくれました。
今回は馬券にならず結果的に穴馬の出番はありませんでしたが、来年も覚えておいて下さい。

さてさて、これでこの春残すG1もあと1つ。
2週ほどまったりして宝塚記念を頑張りましょう!

投稿者プロフィール

YRA
YRA
血統の設計図から好走率を占う予想家
趣味の一口馬主が高じて牧場通いをするも「馬関係者でも走る馬はわからない」という結論に至る。そこから少しでも走る馬を見極めるために血統に没頭。血統から展開されるレース回顧は好評を得ている。

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