『一か八かのギャンブルの買い方をしていませんか?』田中洋平
先日、インベスターZという漫画を読みました。
この漫画は、
優秀な中高一貫校に入学した財前孝史という主人公が、
自分たちの学校の運営資金を稼ぎ出す投資部に加わり、
株やFXなどのさまざまな投資を勉強していくもの。
作者さんは、不良を東大合格に導く、
ドラゴン桜という漫画を描いた三田紀房さんです。
三田さんの漫画は、
大人でも気付きがあるので、とても面白いです。
例えば投資のルールとして、
利確20%、損切10%という言葉が出てきます。
これは株価が20%上昇したら売り、
逆に10%下がったら売る、というルールですね。
これは上がっている株をもう少し保有していると、
もっと儲かるかも!という甘い誘惑や、
損した状態で換金できない人間の弱さを、
ルール化して克服しようという考えです。
機械的にこれを繰り返していくことで、
長期的にみてプラスにしましょう、ということ。
これは普段の生活でも同じで、
ズルズルと惰性で物事を進めるのではなく、
有望なプロジェクトにどんどん注力していって、
停滞しているものは、サクッと打ち切る勇気も必要ですよね。
またルール化の大切さは競馬も同じで、
狙った馬とは別に、
「なんか気になる馬」の馬券を買ってしまう。
こんなことありませんか?
確かに「気になる馬」の馬券を直前で買ったら、
やっぱり2着にきた!という奇跡は、
誰でも経験したことがある、競馬あるあるだと思います。
そしてこの経験が忘れられなくて、
また「なんか気になる馬」の馬券を直前で買ってしまう。
これはとても根拠に乏しくて、
本来の狙い馬に、余計なプラス1をした買い方なのです。
根拠のある馬 → 本来の狙い馬
根拠のない馬 → 気になる馬
と、買う理由があるなら、
本来の狙い馬の中に入るべき馬なのに、
なんとなく気になるだけで買うというのは、
まさに「一か八かのギャンブル」の買い方ですよね。
このレースを当てたいと思うから、
無駄に手を広げてしまう典型だと思います。
そうではなく、
利確20%、損切10%ルールのように、
自分の馬券購入ルールを計画的に作成して、
機械的にこれを繰り返していく。
レースは1日36レースあるので、
ひとつのものに固執せず、
長期的にみてプラスにしましょう。
という考えが、大切なのだと思います。
自分は思い付きで買ってしまうな…と思う人は、
ルール化をして、目標に近づくようコツコツやりましょう。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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