『タイム型データマイニングをタテ比較してみる』田中洋平

 

競馬には馬の能力などを数値化した

指数と言われるものがたくさんあります。

 

コンピ指数

スピード指数

レーティング

タイム型マイニング

対戦型マイニング

 

メジャーどころはこんな感じでしょうか。

 

他にも騎手指数や着差指数、

展開指数など、いろいろありますよね。

 

これらの指数は、

レースに出走している馬同士を比べるために使われます。

 

1枠1番 オルフェーヴル(4点)

2枠2番 ゴールドシップ(3点)

3枠3番 ジャスタウェイ(3点)

※5点満点

 

この中だったら、

今回はオルフェーヴルが勝つだろう、

というヨコの比較が主流だと思います。

 

なので今回は、タテの比較を考えてみたいと思います。

 

例えばオルフェーヴルの場合、

 

4走前(1点)

3走前(2点)

2走前(5点)

1走前(1点)

今回(4点)

 

このようにかなりムラがあると仮定します。

 

反対にジャスタウェイの場合、

 

4走前(3点)

3走前(4点)

2走前(5点)

1走前(3点)

今回(3点)

 

このように点数が安定してると仮定します。

 

果たしてどちらの方が、今回好走するのか?

 

これは走ってみないと分かりませんが、

一発狙いのオルフェーヴルか、

安定感のジャスタウェイか、

と軸馬選択など、予想の参考にはなりますよね。

 

他には、

 

4走前(5点)

3走前(5点)

2走前(1点)

1走前(1点)

今回(3点)

 

このような点数の並びの場合、

本来は満点の5点を出せる能力があるのに、

近走は何らかの理由(気性、不利など)で力を発揮できなかったり、

調子を落としていた、と推察することもできます。

 

だから今回は3点で復調の兆しがあるから、

この馬は警戒が必要だなぁ。

 

なんて予想も、タテの比較をすると可能になるわけですね。

 

ということで、

今回はJRA-VANが提供するタイム型のマイニングを、

タテ比較してみたいと思います。

 

まず今回マイニング1位の

前走マイニング順位別の成績です。

 

 

前走もマイニングが1位だと優秀で、

前走のマイニングが下位になるほど、信頼度は損なわれます。

 

パッと見た感じ、

8~9位あたりから成績がガクッと落ちる印象ですよね。

 

そこで、

今回マイニング1位 → 前走マイニング1~7位

今回マイニング1位 → 前走マイニング8~18位

の成績を比較してみましょう。

 

■前走マイニング1~7位

勝率24% 連対率41% 複勝率54%

単勝回収率79% 複勝回収率84%

 

■前走マイニング8~18位

勝率17% 連対率32% 複勝率45%

単勝回収率82% 複勝回収率84%

 

このように前走もマイニングが上位だと、

今回の成績が安定することが分かると思います。

 

では他の順位もまとめて見てみましょう。

 

 

マイニング順位によって多少の誤差はありますが、

だいたい8~9位あたりで、成績の潮目が変わるのはないか、

と思います。

 

ここから考えるに、

いつも出走頭数の半分以上であれば、

とりあえず合格点という基準で良さそうです。

 

18頭立てならマイニング1~9位以内、

13頭立てならマイニング1~7位以内、

ならばOKという感じですかね。

 

TARGETを使っているなら簡単に見れるので、

今回のマイニングと、

過去4走くらいのマイニングを確認してみましょう。

 

 

近走のマイニング順位が安定していれば、

今回も好走する期待値が高いと見て良さそうですね。

 

もちろんレースの格もあるので、

その点は注意が必要です。

 

上記のトリオンフの場合は条件戦ばかりですが、

前走が有馬記念でマイニング11位だったという馬が、

G3の小倉大賞典に出てきたら、

これは前走のマイニング順位を鵜呑みにはできないですよね。

 

このあたりは機械化するのではなく、

人間の目と脳で、微調整が必要ですし、

それが予想の醍醐味だと思います。

 

このタテ比較は他の指数でも可能ですから、

ヨコ比較からタテに展開すると、

面白いロジックが生まれるかもしれません。

 

ぜひ試してみてください。

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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