『香港カップの穴馬探しPART2』シベリアン

引き続き「香港カップ」の
穴馬探しです。

 前回のPART1記事では、
 香港カップの考察にあたって
最も注目すべきポイント=
 枠順について記しました。

 今回は、その他のポイントを
記していきましょう。

 【ポイント2】
 馬券的な狙い目は
地元の「香港馬」?

→近10年の香港カップの
調教国別・成績を診てください

香港   勝率  8% 複勝率22% (4.5.3.41)
 日本   勝率10% 複勝率40% (1.3.0.6)
フランス 勝率  9% 複勝率27% (2.2.2.16)
イギリス 勝率18% 複勝率36% (2.0.2.7)
 豪州   勝率  0% 複勝率40% (0.0.2.3)
その他  勝率  8% 複勝率15% (1.0.1.11)

 香港馬のアベレージが一見して
高くないように見えますが、
 明らかにノーチャンスの馬=
 地元の祭典に参加するだけの
馬も含まれてのこの数字ゆえ、
ほぼ「本気の馬」ばかりの
外国からの遠征馬とは違って
額面通りには受け取れません。

むしろ香港馬は、近10年で
3着以内に12頭も馬券圏内に
好走しているのですから
「走りそうな香港馬を見繕う
作業」こそ的中への早道とも
言えるでしょう。

 香港でのレースなのだから
香港馬が好走するは当然だろと
言われそうですが、ご承知の
 ように、今回日本で発売される
馬券は日本国内での売上のみで
 オッズが形成されます。ゆえに
日本馬が過剰人気になるのは
「確定事項」。

しかし、毎年の香港カップで
必ず好走するのは、地元の
香港馬なのです。しかも
今回は有り難いことに人気を
日本馬が吸い取ってくれます。

 前回にご紹介した
【ポイント1】と合わせて
考えれば、内枠に入った地元の
香港馬で目ぼしい馬がいれば、
ぜひ狙うべし…という構図が
 まずは浮かぶワケです。

 【ポイント3】
 香港馬には「お約束ローテ」アリ

→近5年の香港カップで
3着以内に好走した全7頭の
香港馬の「前走・前々走」を
診てください。

11年1着カリフォ 前走/JCC 4着 前々走/シャT 1着
11年2着イリアン 前走/JCC 3着 前々走/シャT 7着
12年1着カリフォ 前走/JCC 1着 前々走/シャT 5着
13年1着アキード 前走/JCC 2着 前々走/シャT 7着
14年1着デザイン 前走/JCC 5着 前々走/シャT 8着
14年2着ミリタリ 前走/JCC 2着 前々走/シャT 1着
15年3着ブレイジ 前走/JCC 2着 前々走/シャT 6着

JCC = ジョッキークラブC(芝2000m)
シャT = シャティントロフィー(芝1600m)

このように、近5年の
香港カップで好走した
香港馬7頭はすべて、
 前走でジョッキーCCを、
 前々走でシャティンTを
使っています。これが
近年の、地元香港馬の
「王道」ローテーション。

 逆に、この王道ローテで
参戦しなかった香港馬は
近5年でオール4着以下と
振るいません。たとえば
一昨年に王道ローテで勝った
 デザインズオンロームは
昨年は違うローテーションで
参戦しましたが、2番人気で
4着に敗れています。

とにかく、近年の香港馬は
 この王道ローテをたどってきた
馬でないとダメなのです。

しかも注目すべきなのは、
 王道ローテのこの2走で
「勝っていた」馬がすごく
少ない点でしょう。特に
前走の同舞台・同距離での
 ジョッキーCCでシレッと
負けたにもかかわらず、
 次走の香港カップで各国の
強豪を相手に快走する馬が
多いのです。

 香港にも「叩き台」の風習が
 あるのでしょう(笑)が、
ともあれ「前哨戦で負けていた
香港馬」は人気になりづらい。
 馬券的には、格好の狙い目と
 なるハズです。

 【ポイント4】
ダンチヒご用達レース

→近5年の好走馬15頭の
「血統」を診てください。
 (★)=小系統ダンチヒ系。

11年1着馬 母父ノ-ザンダンサー系
11年2着馬
11年3着馬 母父ノ-ザンダンサー系
12年1着馬 母父ノ-ザンダンサー系
12年2着馬 父・母父ノ-ザンダンサー系(★)
12年3着馬 母父ノ-ザンダンサー系
13年1着馬 母父ノ-ザンダンサー系(★)
13年2着馬
13年3着馬
14年1着馬 父ノ-ザンダンサー系(★)
14年2着馬 父・母父ノ-ザンダンサー系(★)
14年3着馬
15年1着馬 母父ノ-ザンダンサー系(★)
15年2着馬 母父ノ-ザンダンサー系
15年3着馬 父・母父ノ-ザンダンサー系

パワーを十分に擁する
「ノ-ザンダンサー系」が
 ハバを利かせていることが
分かります。シャティンは
力を要する洋芝オンリーの
馬場ゆえ必然と言えば必然。

ただ、さらに「小系統」で
診るとダンチヒ系を父か母父に
持つ馬の好走が非常に多い事が
分かります。近5年で5頭好走。

 香港カップはペースが緩めに
流れるケースが多いため
2000mぶんのスタミナは
 それほど必要とされません。
ゆえに「やや短めの距離の
 レースに適性が高く、かつ
馬力は十分」なダンチヒの
血を濃く持つ馬が、これほど
多く好走しているのでしょう。

 以上4点を鑑みたうえで
今年の推奨馬をPART2で
会員様にお伝えします。

PART2・穴馬結論編に続きます。

投稿者プロフィール

シベリアン
シベリアン
高い情報収集能力で他を圧倒する予想家
2010年に発表した競馬教材「マグマの法則」が異例の大ヒットとなり業界で一躍有名に。高い情報収集能力から導き出される論理的な予想と、読み込ませる文章力にファンが多い。ザ・シークレット・ホースで『穴馬結論編』を公開中。