『牝馬が軽い芝で活躍できるのか?を検証してみた』田中洋平
ある競馬書籍を読んでいたら、
「東京、京都の重賞レースでは牝馬が良く馬券に絡んでいる」
と書かれていました。
その理由は、東京と京都は芝が軽いので、
牡馬に比べて非力な牝馬でも、スピードと瞬発力で押し切れるというもの。
確かに理論の筋が通っていると思います。
その書籍に書かれていた芝の軽い重いの分類は、
◆軽い芝
東京、京都、新潟
◆中くらいの芝
福島、小倉、中京
◆重い芝
中山、阪神、札幌、函館
となっていました。
この分類は開催時期や人によって違うとは思いますが、
ネットで調べると、一般的に上記のように言われていますね。
では実際に牝馬が軽い芝で活躍できるのか?
これを調べてみたいと思います。
前提条件として牝馬限定戦は抜いています。
重い芝でパワーが必要な中山や阪神では牡馬が有利、
軽い芝でスピードがあれば通用する東京や京都では、
牝馬でも五分に渡り合える。
というデータを見たいので、
牝馬限定戦のデータを含めるとおかしくなりますからね。
牝馬の競馬場別の成績がこちら↓
濃い緑が芝が重い競馬場で、薄い緑が中くらいの競馬場。
白抜きが芝が軽い競馬場です。
これだけでは分かりづらいので、重中軽にデータを分けてみます。
母数の多い複勝率に注目して欲しいのですが、
重い方が良くて、軽い方が悪くなっています。
見事に予測の反対のデータです。
イメージと現実は違うという良い例かと思います。
では続いて、同じように軽い芝が得意と言われている、
ディープインパクト産駒はどうなのか?
これを競馬場別に見てみましょう↓
札幌競馬場の成績がハネてしますが、
これはカタヨリの可能性もあるので鵜呑みは禁物です。
では続いて、まとめのデータ↓
キレイな並びにはならなかったですが、
軽い芝の成績が一番良いですね。
今回は単勝万馬券の馬を含むすべての馬を対象にデータ検証しましたが、
1~6番人気のような勝ち負けできる範囲で検証してみると、
また違ったデータが出るかもしれません。
その場合も得手不得手の判断は、母数の多い複勝率を見ましょう。
ぜひTARGETで調べてみてください。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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