『クイーンステークス(GⅢ)2020レッドアネモス血統考察』YRA

血統調査員のYRAです。

「血統表は競走馬の設計図!」ということで

 

今週は8月2日に開催されたクイーンステークス(G3・芝1800m)を勝ったレッドアネモスを取り上げます。

 


1枠1番レッドアネモスは好スタートから控えて中団のポジションへ。

向正面では7~9番手の位置でレースを進める。

3コーナーでも最内でジッと我慢して動かず。

4コーナーで追い出しを開始すると、外に持ち出しながら直線へ。

そのまま真ん中を割ると、力強く抜け出して優勝。

本馬はこれで4勝目。嬉しい重賞初制覇となった。

 

レッドアネモスの父ヴィクトワールピサは現役時代、国内外で15戦8勝。

主な勝ち鞍はドバイワールドカップ、皐月賞、有馬記念。

3歳時に皐月賞と有馬記念という2つのタイトルを手にすると、4歳時にドバイ遠征。

ドバイワールドカップでは残り300mで先頭に立つとそのまま押し切って優勝。

日本馬として初めてのドバイワールドカップ制覇を果たした。

この優勝は3.11の東日本大震災直後ということもあり、暗く沈んでいた日本に勇気を届けることとなった。

この年限りで現役を引退、種牡馬入りした。

2019年種牡馬ランクは第14位。

 

 

母マチカネハヤテは現役時、19戦5勝(オープン馬)。

繁殖としてデビュー済み産駒は、本馬を含め7頭。

父マンハッタンカフェ(2勝)→父マンハッタンカフェ(1勝)→父ヴィクトワールピサ(3勝)→父ハーツクライ(地方3勝)→父ハーツクライ(1勝、現役)→父ヴィクトワールピサ(本馬)→父オルフェーヴル(1勝、現役)

6頭が中央勝ち上がりで、複数勝ち馬も出している。

その中で今回産駒初の重賞勝ち馬ということなので仔出しは良い。

血統背景は、父サクラバクシンオー(~Princely Gift~ナスルーラ系)×母父ベリファ(Lyphard~ノーザンダンサー系)の組み合わせ。

 

父ヴィクトワールピサ産駒の獲得賞金上位は牝馬が独占。

牝馬の方がよく走るタイプの種牡馬である。

これは母父Machiavellianの血が色濃く受け継がれていると推察される(Machiavellianも牝馬がよく走る種牡馬=所謂フィリーサイアー)。

産駒はこのMachiavellianの父Mr. Prospectorの血をクロスすることで、体質に柔らかさが加わり活躍馬がよく出る傾向にある。

産駒の重賞勝ち馬であるウィクトーリア(フローラS(G2))、スカーレットカラー(府中牝馬S(G2))、ミッシングリンク(TCK女王盃(G3))がこのパターンで本馬もこの度、この重賞勝ち馬配合パターンに名を連ねることとなった。

 

 


このレースは洋芝適性が高いBold Reason≒Never Bend兄弟の相性が良いレースで、昨年こそこの血を持つ馬の3着以内の入着がありませんでしたが、2018年2、3着(フロンティアクイーン、ソウルスターリング)、2017年には1、2、3着を独占(アエロリット、トーセンビクトリー、クインズミラーグロ)、2016年2着(シャルール)という血統傾向が出ていました。

今年は2着のビーチサンバもこの血統傾向に合致している馬だったので、昨年の結果でこの傾向を見限ったのか、それとももう1度信じることが出来たのか。

ここが馬券的運命の分かれ道だったと言えるでしょう。

 

投稿者プロフィール

YRA
YRA
血統の設計図から好走率を占う予想家
趣味の一口馬主が高じて牧場通いをするも「馬関係者でも走る馬はわからない」という結論に至る。そこから少しでも走る馬を見極めるために血統に没頭。血統から展開されるレース回顧は好評を得ている。

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