『社台グループが独占しているという批判は半分外れ』田中洋平

競馬の生産界を牛耳る社台グループですが、

グループなので派閥があります。

 

社台ファーム系 吉田照哉氏(長男)

ノーザンファーム系 吉田勝己氏(次男)

追分ファーム系 吉田晴哉氏(三男)

 

ご存じの方も多いと思いますが、

社台グループは3兄弟それぞれで形成されています。

 

そしてその中で抜きん出ているのが、

ノーザンファームの吉田勝己氏。

 

2018年上半期のG1レースで、

 

社台ファーム生産馬 0勝

ノーザンファーム生産馬 6勝

追分ファーム生産馬 0勝

ワグネリアンがダービーを制して、

アーモンドアイが桜花賞、オークスの二冠を達成。

 

まさにノーザンファームの一人勝ちです。

 

G1になると社台グループの生産馬ばかりになるので、

社台の運動会と揶揄されるほど。

 

こんなことは、

競馬が大好きなあなたなら、知っていることだと思います。

 

ではここからもう少し掘り下げてみましょう。

 

すでに一人勝ち状態のノーザンファームですが、

そのノーザンファームの中にも派閥の闘争があると思われます。

 

突然ですが西高東低は知っていますか?

 

関東馬(美浦所属)に比べて、

関西馬(栗東所属)の馬が強いことの例えです。

 

はるか昔は関東馬が強かったけど、

追いつけ追い越せの精神で関西馬が強くなったとのこと。

 

だから今後、また逆転することもあるでしょう。

 

では関東馬と関西馬の成績です。

 

関東馬 勝率6% 単勝回収率64%

関西馬 勝率8% 単勝回収率73%

 

これは芝だけの成績ですが、やはり関西馬の方が強いですね。

 

ではこの流れから、

ノーザンファームの関東馬と関西馬の成績を見てみましょう。

 

関東馬 勝率15% 単勝回収率78%

関西馬 勝率13% 単勝回収率82%

 

あれ?という結果ですよね。

 

そうです、

ノーザンファーム生産馬は関東馬の方が強いのです。

 

これは関東馬を管理する外厩のノーザンファーム天栄と、

関西馬を管理するノーザンファームしがらき、

との差と見ることができますね。

 

関西馬は調教師のチカラが強いので連携が薄いが、

関東馬はノーザンの言うことを聞いてくれる調教師が多いので、

天栄との連携が密になり、好成績に繋がっている。

 

という感じでしょうか。

 

ただノーザンファーム生産馬は、

個人馬主にも売られていて、

外厩先が必ず天栄やしがらきとは限らないですよね。

 

そこでノーザン経営のクラブ馬に限定してみます。

 

サンデーレーシング、キャロットファーム、

シルクレーシングの3つのクラブで、

これならノーザンファームの意向がハッキリ表れるでしょう。

 

関東馬 勝率17% 単勝回収率84%

関西馬 勝率13% 単勝回収率90%

 

このようにさらに東高西低の差が広がりましたね。

 

現時点では、天栄の連携が上手く行ってそうです。

 

またはノーザンファーム自体が、

美浦トレーニングセンターの再興を考えて、

関東シフトで良質な馬を入れている可能性も考えられますよね。

 

一般社会でも業界ナンバーワンになったら、

急に社内に派閥が生まれて、

主導権争いを始めるのはよくある話。

 

だから社台グループの独占という批判は半分外れで、

切磋琢磨して日々進歩している企業なのです。

 

これが一党独裁になると腐敗し始めますが、

現時点では内部で競争しているので、問題ないでしょう。

 

それが表れているのが今年の成績で、

 

関東馬 勝率15% 単勝回収率51%

関西馬 勝率14% 単勝回収率121%

 

と、かなり差が無くなっていますね。

 

しがらきが頑張っているのかもしれません。

 

このように世間の常識を鵜呑みにせず、

疑ってデータを調べると面白いものが見つかるかと思いますよ。

 

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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