『外厩からアプローチすると、ダート新馬戦は宝の山』高橋広治

 

こんにちは、高橋広治です。

 

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外厩情報を中心に、競馬をいろいろな角度から分析し、

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前回、外厩調整を新馬戦に活かそうという事を記事にしました。

 

端的に言うと、指標の少ない新馬戦では、どこの外厩で調整されていたか?というのも立派な判断材料になるという事。

 

前回芝編をやったので、今回はダート戦を見てみましょう。

 

芝編では新馬戦に強いノーザンファーム系外厩が大方の予想通り、圧倒的な強さを見せておりましたが、ダートの場合も同じような傾向なのでしょうか?

 

では早速見てみる事にしましょう。

 

外厩 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
15.9% 27.4% 42.5% 50 92
25.9% 39.5% 60.5% 175 143
7.9% 15.7% 20.0% 104 84
5.9% 10.2% 17.6% 129 87
9.3% 22.9% 33.6% 60 90
10.8% 18.7% 25.3% 163 98
KS 6.9% 12.8% 19.7% 137 100
7.7% 10.1% 17.2% 97 52
17.0% 20.8% 28.3% 127 65
4.2% 14.6% 16.7% 18 84
35.0% 50.0% 55.0% 102 101
8.6% 14.3% 20.0% 71 57
6.3% 37.5% 43.8% 71 150
2.7% 9.5% 14.9% 177 90
0.0% 0.0% 16.7% 0 18
NF 28.6% 28.6% 42.9% 102 60
7.4% 14.7% 22.1% 29 98
EA 7.4% 14.8% 20.4% 212 71
9.1% 24.2% 27.3% 50 67
(他) 4.5% 10.4% 16.1% 53 61

 

注:(し)ノーザンファームしがらき(天)ノーザンファーム天栄
(グ)グリーンウッド(宇)宇治田原優駿ステーブル
(山)山元トレーニングセンター(吉)吉澤ステーブルWEST
(KS)KSトレーニングセンター(松)松風馬事センター
(大)大山ヒルズ(信)信楽牧場(ヒ)ヒイラギawaji
(ミ)ミッドウェイファーム(ブ)ブルーステーブル
(チ)チャンピオンズF淡路(小)小野瀬F
(空)ノーザンファーム空港(NF)ノーザンファーム
(阿)阿見トレーニングセンター(EA)吉澤ステーブルEAST

 

いかがでしょうか?

 

表が大きく少し見づらいのはご了承下さい。

 

こうして見ますと、まずノーザンファーム系は天栄だけが優秀で、他のNF系は軒並み数字を落としております。

 

特にしがらきがちょっと買えない成績になってしまいました。

 

ノーザンFのこのところの傾向として、有力な馬を美浦所属にして、勝手知ったる天栄で調整させる方法が主流になりつつありますので、この結果は当然の事だと分析できます。

 

逆にしがらき所属馬はレベルがやや落ちるばかりか、元々ダート馬のレベルが高いのが関西馬の特徴。

 

こちらは上級条件(2勝クラス以上)での東西の勝ち星の比較です。(近3年)

 

  ダート
美浦 536 302
栗東 960 650

 

まだ圧倒的に関西馬優勢ですが、それでも芝では関東馬も健闘しているのに対して、ダートではダブルスコア以上の差になっております。

 

栗東にはダートが得意な厩舎も多いので、(安田隆厩舎、南井厩舎、西園厩舎、野中厩舎、大橋厩舎など)日高・浦河の馬主、生産者が、ダート向きの馬を関西所属にさせるといった狙いもあるのでしょう。

 

ですから天栄のように1人勝ちできない、しがらきなのであります。

 

また先ほどの外厩別データをよくよく見ると、ダートの新馬戦に強い外厩がチラホラ。

 

独自の生産ルートを持ち外国産馬も多いノースヒルズの外厩、大山ヒルズや、全体ではあまり成績が良くないKSトレセンなんかは、新馬に限っては成績が良いですね。

 

宇治田原Sは主にメイショウ、タガノの馬の外厩先なのでダート戦に強いのは納得。

 

そして目を見張るのが、吉澤ステーブル系の2外厩、吉澤WESTと吉澤EAST。

 

どちらもベタ買いしたい位の高い回収値。

 

そういえば、吉澤ステーブル本場があるのは、日高が誇る大規模育成施設、BTCの目と鼻の先。

 

吉澤ステーブル所属馬達は、こちらの育成施設で仔馬のうちからトレーニングできるのですから、他の馬に比べても大きなアドバンテージであると言えるでしょう。

 

ですから、ことダートに関してはノーザン系に負けないだけの下地は積んでいると推測できます。

 

まあ、ノーザンファームがダートにあまり力を入れていないという背景はありますが。

 

最後に、ダートの新馬戦で有効な外厩を表にまとめておきます。

 

外厩 勝率 連対率 複勝率 単回値 複回値
天栄 25.9% 39.5% 60.5% 175 143
大山 17.0% 20.8% 28.3% 127 65
宇治 5.9% 10.2% 17.6% 129 87
吉E 7.4% 14.8% 20.4% 212 71
吉W 10.8% 18.7% 25.3% 163 98
KS 6.9% 12.8% 19.7% 137 100

 

 

ぜひ参考ににして下さい。

 

今回の記事は以上です。

 

ありがとうございました。

 

 

投稿者プロフィール

高橋 広治
高橋 広治
データを駆使した戦略競馬の賢才
人と違う視点や切り口で競馬を分析することに長けている頭脳派。データ分析ソフト『TARGET』を使いこなして、周りがアッと驚く馬券術を生み出す。そのレベルは折り紙付きだ。