『社台ファームの復権と東西若手エース対決に注目!』田中洋平
スターズオンアースの牝馬三冠がかかった秋華賞は、
坂井瑠星騎手騎乗のスタニングローズによって阻まれましたね。
勝利騎手インタビューで、
淡々と受け答えしていた坂井瑠星騎手が印象的でしたが、
G1初勝利だったのはちょっと驚きでもあります。
すでにスプリンターズSくらいを獲ってそう、
という勝手なイメージを、私は持っていました。
そしてずっとノーザンファームに後れを取っていた
社台ファームにとって、
スターズオンアースは久々の大物だっただけに残念でしたね。
ルメール騎手の位置取りが後ろ過ぎたのが敗因なんでしょうけど、
よくあの位置から馬群を捌いて出てこれたな、
と馬の能力の高さを見せつけた競馬だったと思います。
今回は残念な結果に終わった社台ファームですが、
スターズオンアースの父親は、ノーザンファーム生産馬のドゥラメンテ。
そこでふとあることが気になって、
近年の社台ファーム生産の重賞勝ち馬を調べてみました。
◆サウンドキアラ(京都金杯、京都牝馬S、阪神牝馬S)
父ディープインパクト(ノーザンファーム生産)
◆スターズオンアース(桜花賞、オークス)
父ドゥラメンテ(ノーザンファーム生産)
◆レッドガラン(中山金杯、新潟大賞典)
父ロードカナロア(ケイアイファーム生産)
◆マジックキャッスル(愛知杯)
父ディープインパクト(ノーザンファーム生産)
◆ランブリングアレー(中山牝馬S)
父ディープインパクト(ノーザンファーム生産)
◆ダイワキャグニー(エプソムC)
父ディープインパクト(ノーザンファーム生産)
◆アスクビクターモア(弥生賞)
父ディープインパクト(ノーザンファーム生産)
◆トロワゼトワル(京王杯オータムハンデ連覇)
父ロードカナロア(ケイアイファーム生産)
この他にも重賞1勝馬がたくさんいるのですが、
重賞勝ち馬の種牡馬が、
ほとんど他牧場で生産された馬ばかりなんですよね。
社台ファームで生産された種牡馬と言えば↓
ネオユニヴァース → ヴィクトワールピサ
フジキセキ → イスラボニータ
ハーツクライ → ジャスタウェイ
ダイワメジャー → カレンブラックヒル?
マンハッタンカフェ → 後継種牡馬いない?
スクリーンヒーロー → モーリス
このように一時期は種牡馬界を席巻していた馬たちが、
うまく後継種牡馬が育たず、尻すぼみの状態。
これが社台ファーム低迷の原因のひとつだと思うのですが、
最近はノーザンファーム生産の種牡馬だったり、
ロードカナロア、キズナなどの他牧場生産の種牡馬を
所有している牝馬に配合することで、少し上向いてきたのかな。
と、今回調べてみて感じました。
この先、他牧場生産の種牡馬をどんどん活用して、
スターズオンアースのようなG1を獲れる牡馬が出てくれば、
社台ファームの復権もありえるのかもしれません。
それと今回スタニングローズで秋華賞を制した坂井瑠星騎手ですが、
秋華賞当日の阪神7レースで、
横山武史騎手とデットヒートを繰り広げていましたね。
東の若手エースと、西の若手エースの叩き合いで、
とても見応えのあるレースでした。
これは横山武史騎手が秋華賞のナミュールに乗るために、
関西遠征していたことで実現した東西エース対決ですが、
横山武史騎手が中京、京都、阪神、小倉に遠征した時の成績がこちら↓
勝率10% 連対率19% 複勝率28%
単勝回収率127% 複勝回収率86%
このようにプラス回収になります。
反対に坂井瑠星騎手が、
福島、新潟、東京、中山に遠征した時に成績がこちら↓
勝率9% 連対率18% 複勝率24%
単勝回収率99% 複勝回収率81%
こちらはプラスにならないまでも、高い水準ですね。
坂井瑠星騎手の場合、
関東遠征をした関西馬に乗るとプラスになります。
◆坂井瑠星騎手 → 関東遠征した関西馬
勝率12% 連対率20% 複勝率27%
単勝回収120% 複勝回収率82%
自厩舎の矢作厩舎から供給される馬が多いですが、
関西馬に乗ると強いですね。
反対に横山武史騎手が、
関西遠征した関東馬に乗るとこうなります↓
◆横山武史騎手 → 関西遠征した関東馬
勝率11% 連対率21% 複勝率29%
単勝回収176% 複勝回収率93%
こちらも大幅にプラス回収です。
東西の若手エースが騎乗する遠征馬は、
勝負気配なので要注意というデータになりました。
もし見かけたらマークが必要でしょう。
要注意です。
参考になれば幸いです。
投稿者プロフィール
-
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
最新の投稿
- 馬券力アップ2024年4月24日『調教師はなぜ好走率の低い連闘策を採用するのか?』田中洋平
- 馬券力アップ2024年4月15日『万馬券の使者!原祐介騎手が社台グループの馬に乗れば!』田中洋平
- 馬券力アップ2024年4月9日『女性ナンバーワン!永島まなみ騎手が激走する3つの条件!』田中洋平
- 馬券力アップ2024年3月27日『メイショウタバルで重賞初制覇の石橋守調教師にフォーカス!』田中洋平
データ競馬:TARGET frontier JV
・出馬表にデータマイニングの順位・数値を表示させたい
・特定の2頭の直接対戦の結果・経歴を調べたい
・予想するレースが行われるコースにおける、騎手・調教師・種牡馬の傾向を調べたい
・出走馬の前走レベルを簡単に比較する
などなど。
TARGET操作動画が無料で見られます↓