『内回り合流点イン強襲コースを通った馬は強いのか?』田中洋平
ダービーが終わり、
2歳馬が続々デビューする時期になりました。
近年は社台、ノーザン系の有力馬も、
早い段階でデビューさせることも多くなったので、
新馬戦から目が離せませんよね。
そこで今回は異次元の力で毎日杯を制した、
ブラストワンピースの走りに注目しましょう。
ダービーこそ能力を出し切れずに5着に敗れましたが、
この馬のコース取りを参考に、馬券に活かしてみたいと思います。
阪神芝1800m外回りで施行される毎日杯で、
4コーナー内回りとの合流点で内ラチに接触しましたが、
そんなことはお構いなしで突き抜けました。
↑接触の瞬間
前走のゆりかもめ賞でも、
どけ!と言わんばかりに馬群をこじ開ける、
というかふっ飛ばして出てくる荒業を使っていますし、
メンタルが強烈に強い馬なのでしょうね。
レースを観ていて、
本当にスゴイな~と感心しました。
そんなブラストワンピースが通ったコースは、
競馬ファンなら誰でも知っていると思います。
外回りコースは内回りとの合流点で、
インに馬1頭分が通れるスペースが生まれるというやつです。
少し古い話になりますが、
風のシルフィードという漫画の中で、
河内洋騎手をモデルにしたキャラクターが
得意としていた必殺のコース取りだったと記憶しています。
↑ここですね
このインが開く恩恵を最大限に受けるのが、
逃げ馬の真後ろにいるポジションの馬で、
・内ラチの最短コースを通れる
・逃げ馬を壁にして脚を溜めれる
・直線入り口で逃げ馬を目標に仕掛けられる
・直線は内ラチを頼りに走れる
などなど、いいことばかりです。
だからこの「内回り合流点イン強襲コース」を通った馬は、
運が味方したので、能力以上の力を発揮できたのではないか?
このコース取りで上位入線した馬は、
あまり強くないのではないか?という仮説を立てました。
そこでザックリではありますが、
・京都と阪神の芝外回りコース
・4コーナー3~5番手
・1~5着だった馬
この3つの条件の次走成績を調べてみました。
勝率17% 連対率30% 複勝率42%
単勝回収値104% 複勝回収値82%
あれ?
仮説と反対に、いい感じの成績になりましたね。
この結果から考えられることは、
インに生まれた狭いスペースから出てこれる馬は、
メンタルが強いので、基本強い。
というのも、
今回のブラストワンピースのように、
内ラチに接触するリスクもあるわけですしね。
次に考えられるのが、
4コーナー3~5番手という条件で、
これは逃げ馬の真後ろのポジションではなく、
外を回っている馬も紛れています。
だから距離ロスのある外めを
グイグイと上がれる馬は強いので、
次走でも好成績を収められるのかもしれません。
このように仮説とは逆に行ってしまったので、
プラス回収でもこのパターンは、もっと検証が必要だと思います。
今回のようにレースからの発見に仮説を立てて、
それをTARGETで調べることを繰り返せば、
面白い馬券術が生まれるでしょう。
ぜひ取り組んでみてください。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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