『モズカッチャンはこっそり斜行で札幌記念3着』田中洋平
2018年の札幌記念は、
テクニカル6のコラムでモズカッチャンを推奨していたので、
レース中はその動きにずっと注目していました。
本来モズカッチャンは4~6番手あたりの好位で競馬をするタイプですが、
札幌記念は8枠15番と外からのスタート。
スタートの出もあまり良くなかったので、
デムーロ騎手は内に入れて、最後方から競馬を選択しました。
そして4コーナーではこの状態↓
ここでも外を回さず、デムーロ騎手はイン寄りのコースを選択。
ただ前がズラーッと並んで壁になっていて、ドン詰まりの臭いがプンプンです。
しかし直線に入って馬群がバラけてくると、
キターッ!
なんか行けそうなスキ間を発見!
デムーロ騎手も完全にそのスキ間を見ていますね。
でも隣にミッキースワロー(オレンジ帽)がいるので、
スキ間に行くのはちょっと厳しいかな?
と思ったら、デムーロ先生は行く気マンマンのようです。
手綱を引いて、狙っていますね。
はい、行きましたー!
ミッキースワロー(オレンジ帽)の前に、ガッチリ割り込んでいます。
前をカットされたので、横山典弘騎手の腰が完全に伸びていますね。
これは武豊騎手などベテラン騎手に多いのですが、
レース中に大きな不利があったら、あとは無理をしないで流すという騎乗。
競馬は危険な競技なのは分かりますが、
馬券を持っている人からすると、
もっと最後まで追って欲しいという意見も根強くありますよね。
で、ここまで来ると、ミッキースワローは完全に競馬終了。
そしてゴール前は、馬群の狭いところを抜け出したサングレーザーと、
外から伸びたマカヒキ、
そしてこっそり斜行で出てきたモズカッチャンが横並びになる、
見応えのあるレースになりました。
JRAのホームページを見てみると、
とくに制裁はないようなので、この騎乗はアリなのでしょう。
でも横山典弘騎手&ミッキースワロー陣営からすると、
遺恨は残るでしょうね。
強引さと大胆さは紙一重なので、なんとも難しいところです。
そしてミッキースワローは13着に敗れましたが、
ほぼ競馬をしていないので、次走が狙い目になりそう。
あと札幌記念が終わってから調べて気づいたのですが、
モズカッチャンがこれまで外枠に入ったのは1度だけ。
それは未勝利戦で、逃げ馬がグングン飛ばして隊列がバラバラになり、
楽に6番手辺りの好位に取り付いています。
もしかするとモズカッチャンにとって、
外枠スタートは苦手な要素なのかもしれませんね。
ミッキースワローが次走で人気を落としたら買い、
モズカッチャンが外枠で人気していたら疑う。
やはりレースを観ることは大事です。
馬券術のアイデアもこのような気付きから出てくるので、
可能な限りレースを観るようにしましょう。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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