『目標レースに合わせて馬を仕上げる音無調教師の調整力は随一』高橋広治

 

こんにちは、高橋広治です。

 

よろしくお願いいたします。

 

外厩情報を中心に、競馬をいろいろな角度から分析し、

あなたにも役立つ情報を提供しております。

 

先週行われたＧ２、読売マイラーズカップは

圧倒的人気のインディチャンプが快勝。

 

おそらく目標であろう安田記念に向けて

万全のレース運びができました。

 

やはり適距離に戻れば鬼のような強さを

発揮するインディチャンプ。

 

本番でも有力の一頭に数えられる事でしょう。

 

そんなインディチャンプを

管理する調教師は音無秀孝師。

 

伊達メガネが特徴の温和な人柄ですが、

これまでにＧ１レースをいくつも

勝利しているように、

その手腕は確かなもの。

 

栗東を代表する名伯楽と言って

いいでしょう。

 

そんな音無師の腕は、外厩よりも

在厩調整でより手腕を発揮します。

 

近２年間の、音無師管理馬の成績を

外厩明けと在厩調整とで分けてみました。

 

調整過程	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単回値	複回値
外厩	51- 35- 40- 286/ 412	12.4%	20.9%	30.6%	71	85
在厩	47- 44- 49-311/451	10.4%	20.2%	31.0%	103	85

 

いかがでしょうか？

 

成績はほぼ互角ですが、回収率は在厩調整に軍配が上がりました。

 

でも決定的ではないので、

これぞ音無師！というデータを

お見せしましょう。

 

ダート戦に限った、外厩明けと在厩調整の

データがコチラです。

 

ダート戦	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単回値	複回値
外厩	12- 9- 11-105/137	8.8%	15.3%	23.4%	39	67
在厩	19- 14- 20- 145/ 198	9.6%	16.7%	26.8%	134	79

 

いかがでしょうか？

 

栗東随一の名門厩舎ですから、

もちろんインディチャンプを筆頭に

ノーザン系の有力な芝馬も

多数在籍しております。

 

そんな馬は在厩可能な間隔であっても

ノーザンＦしがらきへ放牧に出される事も

多く、音無師得意の在厩調整が

できない事も多いです。

 

もちろん外厩でもしっかり

馬は走るのですけどね。

 

でもやはり個人馬主が多いダート馬は、

ある程度音無師の自由が利くでしょうからね。

 

ちなみにビックリシタナモーやかつての

オレハマッテルゼなど、珍名奇名馬主で

有名な小田切有一氏と息子の小田切光氏の

所有馬は、ほぼ音無師のもとに

預託されております。

 

こういった個人馬主は

以前ほど活躍の機会が無くなって

しまった感もありますが、

音無師の高い調整力で

またターフを賑わせて

もらいたいものですね。

 

何はともあれ、在厩のダート馬こそ

音無師の真骨頂と言えるでしょう。

 

先日の2020年4月25日、京都１Rでは

そんな音無師管理の在厩調整のダート馬が、

単勝万馬券をかっ飛ばしました。

 

(ヴィネット　16頭立て10人気　単勝11040円)

 

蛇足ですが的中馬券です。

 

 

また音無師の代名詞と言えば、

坂路でハードに追って

しっかり馬を作る事。

 

在厩調整に長けている事も、

自身の調教スタイルに自信が

あるからなのでしょうね。

 

レース直前の調教で

栗東坂路で52秒台前半の時計を

叩き出し、且つ最後の１ハロンも

12秒台でまとめた馬は激アツと

言えそうです。

 

該当馬の成績がコチラ↓

 

坂路調教	着別度数	勝率	連対率	複勝率	単回値	複回値
4F52秒前半且つ1F12秒台	22- 9- 8- 64/103	21.4%	30.1%	37.9%	190	90

 

 

９番人気単勝32.3倍ながら高松宮記念(G1)を

優勝した(繰り上がりですが)

モズスーパーフレアは、上記の調教過程でした。

 

ぜひ音無師の調教過程にも

注目してみると良いでしょう。

 

今年初めは全く調子が上がらなかった

音無師ですが、弟子の松若風馬騎手が好調で

それにつられて調子を上げてきた感もあります。

 

ぜひこれから注目してみて下さい。

 

今回の記事は以上です。

 

ぜひ参考にして下さい。

 

ありがとうございました。