『天皇賞・春2020の穴馬探し予想PART1』シベリアン

「天皇賞・春」の
穴馬探しをお届けします。

天皇賞・春は
5月3日(日)に
行われる、伝統の
長距離G1です。

今秋から京都競馬場が
改修工事に入るため、
来年・再来年の春天は
他場に舞台を移します。
しばしのお別れとなる、
淀での春天です。

さっそく「春天」の
ポイントをお伝えします。

【ポイント1】
4角で「前」にいる馬が
ものすごく強いレース

→タイトルどおり。
単純すぎるハナシですが
春天で最も大切な点は
これかもしれません。

春天は、4コーナーで
「前」にいる馬が
そのまま押し切る事が
ものすごく多いGIです。

実際に、近10年の
春天で馬券に絡んだ
30頭の4角位置は
下記のとおり。

左から、各年の
1着馬・2着馬・3着馬の
4角位置です。

10年 5・1・2
11年 6・8・1
12年 1・5・12
13年 2・2・4
14年 5・8・10
15年 4・10・1
16年 1・3・9
17年 1・3・5
18年 11・2・3
19年 1・2・5

昨年も、4角で
先頭&2番手にいた
2頭がそのままワンツー。

そして上記30頭中、
4角で5番手より前にいた
馬が実に22頭を占めます。
明らかな先行レースの趣。

近年の春天はラストの
1000m前後から全馬が
ロングスパートを仕掛ける
展開が多めですが、馬場が
良いため、前の位置から
ロングスパートした馬が
直線でも止まりづらく、
後ろの馬が直線で前の馬を
捕まえるのは苦しいため、
このような特異な現象が
起こっています。

最近の馬場傾向でいえば
差しがソコソコ効くこの
季節の京都ではありますが、
春天だけは最近もあまり
差しが効かず、4角地点で
前にいた馬がそのまま
好走している、という事。
馬場不問の当傾向です。

【ポイント2】
前走ダイヤモンドS組が
大不振

→これも大事なポイント。
近10年(0.1.0.14)と
まったく振るいません。
ダイヤモンドS自体の
レベルが低めなため、
ダイヤモンドS→ココへ
直行するような馬では
そもそも厳しい、という
ことなのでしょう。

近10年の、前走別の
成績を記しておきます。

ダイヤモンドS 複勝率 7% 0.1.0.14
日経賞     複勝率12% 2.2.2.46
阪神大賞典   複勝率18% 3.2.5.47

【ポイント3】
昨年はワンツーしたが
基本的にはディープ産駒が
あまり好走できない

→タイトルどおり。
春天はディープ産駒が
やや苦手としている
G1です。全成績は
下記のとおり低調。
通算(1.2.1.13)、
複勝率24%と低調です。

13年 トーセンラ-    2着
14年 キズナ       4着
14年 サトノノプレス   8着
14年 ラストインパクト  9着
15年 ラストインパクト  4着
15年 キズナ       7着
15年 デニムアンドルビー 10着
16年 ファタモルガ-ナ  7着
16年 サトノノプレス   11着
16年 トーセンレ-ヴ   18着
17年 サトノダイヤモンド 3着
17年 ディーマジェスティ 6着
17年 ファタモルガ-ナ  10着
18年 スマートレイア-  7着
18年 ソールインパクト  13着
19年 フィエールマン   1着
19年 グローリーヴェイズ 2着
————————–
20年 シルヴァンジャー  ?着
20年 トーセンカンビーナ ?着
20年 フィエールマン   ?着
20年 メイショウテンゲン ?着

ディープ産駒が備える
キレや瞬発力などの
特性と、春天で必要な
持続力・スタミナなどの
特性が「リンク」しない
ことが要因でしょう。

ただ、昨年の春天では
ディープ産駒が
ワンツーを果たしました。

フィエールマンは
前年の菊花賞馬ゆえ
好走も納得でしたが
2着グローリーヴェイズは
母系が淀長距離得意筋の
メジロ血統。ディープと
いうよりメジロ馬の趣で、
これも好走に納得すべき
馬だったのでしょう。

また、昨年は珍しく
上がり34秒台という
終いの脚の速さ勝負の
年ともなりました。
ゆえにディープ産駒が
台頭したとも診ます。
今年の流れを勘案して
ディープ台頭の有無を
検討する策も有効です。

【ポイント4】
ディープ以上に
要注目の血統は…

→近10年の春天における
種牡馬成績を診てください。

ディープインパクト 複勝率24% 1.2.1.13
ステイゴールド   複勝率29% 4.0.1.12
ハーツクライ    複勝率35% 0.5.3.15
キングカメハメハ  複勝率 0% 0.0.0.14

※オルフェーヴル産駒、 
 ルーラーシップ産駒は
 今年が春天初出走

ディープ産駒以上に
春天が全くダメなのが
キングカメハメハ産駒。
近10年(0.0.0.14)と
散々です。下記のように
人気馬も走れていません。

11年 ローズキング 11着  2人気
11年 トゥザグロー 13着  1人気
12年 ローズキング 15着  6人気
12年 ケイアイドウ 16着 12人気
14年 ヒットザター 15着 16人気
15年 ラヴリーデイ  8着  8人気
15年 スズカデヴィ 17着 13人気
16年 レーヴミスト 10着  8人気
16年 ヤマニンボワ 17着 17人気
17年 ラブラドライ 17着 13人気
18年 ミッキーロケ  4着  9人気
18年 シホウ     9着 14人気
18年 トウシンモン 11着 17人気
19年 ユーキャンス  5着  3人気 
—————————-
20年 ユーキャンス    ?着     

今年、留意すべきなのは
キングカメハメハの仔・
ルーラーシップの産駒が
春天に初登場するコト。
この父の適性から考えると、
一抹の不安を感じますが…。
私はルーラーシップ産駒を
今回、推奨馬とする予定は
ありません。もちろん、
キンカメ産駒も同様です。

ステイゴールド産駒は
17頭出走(4.0.1.12)。
いわゆる「ピンパー」の
趣ですが、近10年の
春天最多勝種牡馬です。
フェノーメノ(2勝)
ゴールドシップ、
レインボーラインで
4勝をマーク。しかも
馬券圏好走5頭のなかに
1番人気馬がいません。

ハーツクライ産駒は
1着こは無いものの
23頭出走(0.5.3.15)、
複勝率35%と優秀。
さすがはサンデー屈指の
長距離砲なのですが…
今年は唯一出走予定だった
馬が回避しています。

【ポイント5】
まだ活きている
「ロベルト」の血?

→以前は春天における
「ご用達血統」だった
ロベルト系。2012年に
単勝159倍で勝った
あのビートブラックも
母父ロベルト系でした。

近年はこの系統の
活力じたいが乏しい
状況のため、春天でも
台頭が減っていましたが
近2年は下記のように
母父がロベルト系の馬が
3着に連続好走。

18年3着 クリンチャ 母父ロベルト 4番人気
19年3着 パフォーマ 母父ロベルト 8番人気

しかも、両馬ともに
「その年、最も人気薄で
馬券に絡んだ馬」と
なりました。つまり
ロベルト筋の馬が再び
妙味を連れてきている、
ということ。今年も
引き続き注視します。

【ポイント6】
1番人気受難のG1

→長距離のレースや
メンバーが揃っている
レース=荒れないのが
相場ですが、近年の
春天はやや荒れ気味。
1番人気馬が近10年で
(2.1.0.7)とあまり
信頼できません。

逆に、2ケタ人気馬が
近10年で5頭も馬券に
絡んでいます。2年に
1回は超穴馬が馬券に
絡んでいる計算です。

近年の長距離路線の
レベルが低下しており、
当レースへ超一流馬が
あまり参戦しなくなった
ことがこのような現象を
生んでいるのでしょう。

以上6点を鑑みたうえで
今年は、じつは人気薄の
タイセイトレイルを
推奨予定でした。

あのビートブラックと
まったく同じ配合型の
サンデー×ロベルトで、
ハ-ツクライ産駒で、
しかもビートブラックと
参戦過程&戦績も
不思議なほどほぼ同じ。
本当に回避が残念です。

気を取り直しまして、
今年の推奨馬を
しっかり見繕い直した
うえで、PART2で
会員様にお伝えします。

PART2・穴馬結論編に続きます。

投稿者プロフィール

シベリアン
シベリアン
高い情報収集能力で他を圧倒する予想家
2010年に発表した競馬教材「マグマの法則」が異例の大ヒットとなり業界で一躍有名に。高い情報収集能力から導き出される論理的な予想と、読み込ませる文章力にファンが多い。ザ・シークレット・ホースで『穴馬結論編』を公開中。