『桜花賞馬になったソダシは今後活躍できるのか?』田中洋平

 

今年の桜花賞で、白毛馬初のクラシック制覇を飾ったソダシ。

 

「汚れを知らない純白の桜の女王」とはよく言ったもので、

アイドルホースにぴったりの称号だと思います。

 

このように白毛馬は新聞の見出しにもなりやすいので、

競馬をあまり知らない層にもアプローチできる。

 

話題になって馬券が売れれば売れるほど、

収益が増えるJRAにとって、ソダシはまさに金のなる木。

 

さらに「ソダシ」という、

キャッチーな名前もシロウトに受けそうな感じですからね。

 

昨年はダブルで無敗の3冠馬になった、

コントレイルとデアリングタクトの2頭で大盛り上がり。

 

そして今年は白毛のアイドルホースが誕生。

 

新型コロナで暗いムードなだけに、

明るい話題を提供できるJRAはウハウハでしょう。

 

白毛馬というだけで注目されるのに、

さらに強ければ、やはり話題になる。

 

勝利ジョッキーインタビューで吉田隼人騎手が、

「話題だけで本当に強いのか?と見られていたので、見返してやろうと思った」

と語っていました。

 

そうですよね、

私も「話題だけで本当に強いのか?」と思っていた1人です。

 

サトノレイナスのように後方からスゴイ脚を使うわけではなく、

前めの位置からスッと抜け出して、そのまま押し切る堅実な競馬。

 

派手さがなく、どちらかと言えば地味な勝ち方が多かった。

 

また阪神ジュベナイルフィリーズから前哨戦を使わず、

桜花賞にダイレクト参戦なので、横の比較ができないのもありますよね。

 

それなのに予想オッズでは、ほとんどで1番人気。

 

物事の裏面をいつも考えてしまう私の性格では、

「話題だけで本当に強いのか?」と疑ってしまうのは必然。

 

桜花賞トライアルであるチューリップ賞、

アネモネステークス、フィリーズレビュー組の中に、

本当に強い馬がいるのではないか?というのが私の中の想定でした。

 

しかし結果は阪神ジュベナイルフィリーズ組の、

ソダシとサトノレイナスのワンツーで決着。

 

しかもレコードの高いパフォーマンスで、

当日の人気通り、この阪神JF組の2頭が抜けていましたね。

 

いやー、人気を作った競馬関係者と、

それを信じた競馬ファンはスゴイですね。

 

私個人の見立てとしては、完敗の桜花賞でした。

 

まーでもアイドルホースの誕生で競馬が盛り上がるのは嬉しいことですし、

この先もソダシにどんどん活躍して欲しい。

 

ということで、

ソダシの今後を私なりに占いたいと思います。

 

2011年

1着 マルセリーナ(ヴィクトリアマイル3着)

2着 ホエールキャプチャ(ヴィクトリアマイル1着)

 

2012年

1着 ジェンティルドンナ(オークス、秋華賞、JC1着など)

2着 ヴィルシーナ(ヴィクトリアマイル連覇)

 

2013年

1着 アユサン(オークス4着)

2着 レッドオーヴァル(スプリンターズS3着)

 

2014年

1着 ハープスター(オークス2着)

2着 レッドリヴェール(ヴィクトリアマイル4着)

 

2015年

1着 レッツゴードンキ(高松宮記念2着)

2着 クルミナル(オークス3着)

 

2016年

1着 ジュエラー(秋華賞4着)

2着 シンハライト(オークス1着)

 

2017年

1着 レーヌミノル(マイルチャンピオンシップ4着)

2着 リスグラシュー(宝塚記念、有馬記念、エリザベス女王杯1着など)

 

2018年

1着 アーモンドアイ(オークス、秋華賞、JC1着など)

2着 ラッキーライラック(大阪杯、エリザベス女王杯1着など)

 

2019年

1着 グランアレグリア(スプリンターズS、安田記念1着など)

2着 シゲルピンクダイヤ(秋華賞3着)

 

2020年

1着 デアリングタクト(オークス、秋華賞1着)

2着 レシステンシア(高松宮記念2着)

 

これらは過去10年間の桜花賞連対馬たち。

 

右側のカッコ内は桜花賞後の主な活躍で、

ジェンティルドンナやアーモンドアイのような女王様だけでなく、

みんなそこそこに活躍はしています。

 

さらにここから阪神ジュベナイルフィリーズで連対して、

桜花賞でも連対した馬だけ抜き出してみましょう。

 

ホエールキャプチャ(ヴィクトリアマイル1着)

ハープスター(オークス2着)

レッドリヴェール(ヴィクトリアマイル4着)

レッツゴードンキ(高松宮記念2着)

リスグラシュー(宝塚記念、有馬記念、エリザベス女王杯1着など)

ラッキーライラック(大阪杯、エリザベス女王杯1着など)

 

ハープスターは凱旋門賞に挑戦してから調子を崩した感じなのと、

レッドリヴェールは5歳の夏まで走るもイマイチでした。

 

しかしそれ以外の馬は息の長い活躍をしています。

 

牡馬の場合、皐月賞は仕上がりの早い馬、

ダービーは運の良い馬、菊花賞は本当に強い馬といいますが、

牝馬の場合は仕上がりが早いと、ずっと活躍できる印象。

 

しかも2歳G1と、春の3歳G1で続けて連対できる能力の持ち主なら、

レベルはかなり高いと言えるでしょう。

 

この観点から、ソダシとサトノレイナスは、

この先も活躍できるのではないか、と私は思います。

 

コロナでなかなか難しいですが、

一度は競馬場で生のソダシを見てみたいですね。

 

息の長い活躍を祈っています。

 

 

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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