『岩田康誠騎手のイン強襲は儲かるのかをデータから検証!』田中洋平
岩田康誠騎手と言えば、いまや問題児ナンバーワン。
という印象なのは、きっと私だけではないはず。
藤懸貴志騎手への嫌がらせで騎乗停止になった後、
復帰した日の鞍馬ステークスを勝ったときのガッツポーズには、
さすがの私もビックリしました。
まー頑張って良いところを探すなら、
ハートが強い騎手なんでしょうね。
そんな岩田康誠騎手の代名詞と言えば、
イン強襲ではないかと思います。
直線で馬群を割って抜け出てくるシーンが、
とても印象強く残っています。
ということで、
さっそくTARGETでデータを調べてみましょう。
(期間2021年1~6月の半年間)
おぉ!やっぱり岩田康誠騎手の内枠はスゴイ!
内枠スタートから、インの経済コースを確保。
ゴール前で狭いところを上手く抜け出して勝利!
しっかりイメージできますね。
こりゃ!岩田康誠騎手の内枠を買ってればボロ儲けだな!
と思ったら大間違い。
しっかり落とし穴があります。
こちらをご覧ください。
これは岩田康誠騎手の成績を、年単位で輪切りにしたデータです。
2018年と2020年の内枠の成績は良いですが、
2017年はイマイチで、2019年は悲惨な回収率になっています。
意気揚々と「岩田康誠内枠馬券」にぶち込んで、
2019年ような回収率を喰らったら、目も当てられないですよね。
騎手というのは、
その時の精神状態や勢い、乗り馬も手配力に左右されるファクター。
以前にどこかで取り上げましたが、
2021年前半にノリにノっていた騎手は、やはり吉田隼人騎手でしょう。
エージェントを変えたことで、
良い馬に乗れる循環が生まれて、精神状態がプラス方面に向く。
そしてプラス思考になれば、
人間が明るくなるので、結果が出るようになって、
さらに高いレベルの乗り馬が集まるようになる。
この循環が繰り返されることで、勢いが生まれる。
という感じでしょうか。
2018年の吉田隼人騎手は、
年間41勝だけで、重賞、リステッドはゼロ勝。
オープンはたったの1勝で、クロッカスSだけ。
それが2021年は、
1年の半分が終了した時点ですでに49勝。
ソダシで桜花賞を制して、
ステラヴェローチェで皐月賞とダービーを連続3着。
ヴィクトリアマイルでは、
10番人気のランブリングアレーを2着に持ってくる活躍と、
精神状態が良くなれば、成績面もググっと上昇するわけです。
人間ですから、やはり波がある。
だから騎手の得意戦法とか、
騎手の得意なコースのようなファクターを重視して馬券を買うと、
痛い目にあうことが多くなりますね。
というデータでした。
あとはどんなデータにも言えることですが、
年単位で輪切りにして、毎年安定しているかも重要かと思います。
主観ではなく、客観的にデータを見るようにしましょう。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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