『ガセ恐るべし!ルメール騎手のオッズさえ翻弄される!?』田中洋平

 

11/7(日)の東京2レース、

単勝1番人気に推されたシルクレーシングのマニカルニカ。

 

今をときめくエピファネイア産駒で、

デビューから2戦連続3着と、それなりに走っている馬。

 

私は一口持っているので、注目していました。

 

しかーし!

 

結果は0.6秒差の7着と、さっぱり伸びず惨敗。

 

はたして勝ち上がれるのか?と、ちょっと心配になってきました。

 

まーそれは今後の楽しみとして、

案の定、某掲示板ではボロクソに書かれている。

 

「馬が弱い」

「調教が軽い、足りない」

「午前中のルメールはダメ」

 

などなど。

 

うん?

 

午前中のルメールはダメなのか?

 

朝っぱらからルメールが乗ってくれるぐらいだから、

逆に「勝負になる馬」だと思ってたぞ!

 

ということで、TARGETで調べていました。

 

◆午前中(1~5R)

勝率28% 連対率45% 複勝率57%

単勝回収率73% 複勝回収率80%

 

◆午後(6~12R)

勝率24% 連対率41% 複勝率50%

単勝回収率74% 複勝回収率78%

 

はい、ガセでしたね。

 

午前中の方が、ルメールは良い成績です。

 

◆東京1レース

ジャスティンダイヤ 3番人気5着

 

◆東京2レース

マニカルニカ 1番人気7着

 

この2レースの成績をみて、適当に書き込んだだけでしょう。

 

でも自分で調べる手段のない人は、

ルメールって午前中はダメなんかー!と信じてしまうわけです。

 

ネットにはフェイク(偽物)が多いので、簡単に信じちゃいけない。

 

だけど、信じてしまう人が一定数いるんですね。

 

それが東京3レースのオッズに反映されていました。

 

◆東京3レース

コリエンテス 1番人気 単勝1.9倍

 

このコリエンテスのコンピ指数は「88」と高い数値で、

過去のデータを見てみると、下記の成績と平均オッズになります。

 

勝率47% 連対率65% 複勝率77%

単勝回収率80% 複勝回収率86%

単勝平均オッズ1.8倍

 

2回に1回くらい、勝つレベルの馬ですね。

 

さらにコンピ1位88の馬にルメールが騎乗すると、

下記の成績と平均オッズになります。

 

勝率54% 連対率70% 複勝率81%

単勝回収率85% 複勝回収率90%

平均オッズ1.7倍

 

2回に1回以上勝って、オッズも少し下がりますね。

 

つまり東京3レースのコリエンテスは、

期待値のわりに、オッズが甘かったと言えます。

 

その要因を作ったのが、ルメール騎手。

 

時系列オッズを見てみましょう。

 

10:04(1.5)

10:12(1.5)

10:19(1.5)

10:27(1.5)

10:33(1.3)

10:39(1.4)

10:45(1.7)

10:49(1.7)

10:54(1.7)

11:00(1.9)確定

 

コリエンテスは朝から1.4~1.5倍あたりで推移。

 

しかし10:30発走の東京2レースが終わった後から、

オッズがグングン上昇しているのが分かりますね。

 

これは東京2レースの結果を見て、

今日のルメールは調子が悪そうだなーと判断した人がいた証拠。

 

でもルメールも人間ですからね。

 

勝率25% 連対率42% 複勝率51%

 

これがルメールの素の成績ですが、

人気を考慮しなければ、4回に1回しか勝たないのです。

 

他の騎手に比べたら、これでもスゴイ成績なんですが、

TARGETなどで調べられない環境の人は、これが分からない。

 

だから、

ルメールが乗ったらほぼ勝利!くらいのイメージでなんでしょうね。

 

過度に期待しているから、

裏切られたら反動で大きなショックを受ける。

 

「午前中のルメールはやっぱりダメだ!」

 

となって、次のレースのオッズが甘くなるわけです。

 

人間の気持ちと書いて人気とはよく言ったもので、

目の前で起こった事象に、気持ちが流される競馬ファンが多いということ。

 

反対に平常心を保って冷静に分析すれば、

平凡な競馬ファンから一歩抜け出すことができる。

 

つまりルメールが断然1番人気を飛ばした後や、

ルメールの午前中の成績が良くない日は、午後のオッズが甘くなる。

 

こんなことが想像できますよね。

 

もしかすると、

ここにルメール攻略の糸口があるかもしれません。

 

ぜひ調べてみてください。

 

参考になれば幸いです。

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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