『キャリアハイで絶好調の丹内祐次騎手を大解剖!』田中洋平
先週日曜日の中山で、
1レースから3レースまで3連勝した丹内祐次騎手。
今年はすでに60勝と、本当に絶好調ですね。
現時点で騎手リーディング10位につけています。
デビュー1年目が8勝、2年目が27勝、3年目が11勝、
そこから右肩下がりで5年目には年間3勝と苦しい時期もありましたが、
マイネル軍団の騎手になって苦境を脱出。
そこからは年間20~30勝ほどの中堅騎手として、活躍してきました。
しかし昨年は38勝と、キャリアハイを更新。
そして今年は、先ほども言いましたが、
すでに60勝と飛ぶ鳥を落とす勢いです。
しかもルメール騎手や川田将雅騎手のように、
いつも人気サイドの馬に乗っているわけではないですからね。
中山1レース 1番人気 1着
中山2レース 7番人気 1着
中山3レース 3番人気 1着
人気薄の穴馬もしっかり持って来ているので、
さぞかし今年の回収率は高いだろう!と見込んで調べてみました。
勝率9% 連対率19% 複勝率29%
単勝回収率109% 複勝回収率94%
うーん、思ったよりハネてないですね。
丹内裕次騎手の今年の成績を、人気別に見てみるとこんな感じ。
1~4番人気に騎乗した時は、
平均の確率以上に好走しているので、まずまずの成績でしょう。
5番人気以下の場合は、
アタマに持ってくるというより、3着以内に来るイメージでしょうか。
昨年の1~4番人気の騎乗回数が173回。
今年の1~4番人気の騎乗回数が、
現時点で197回と、すでに昨年を超えています。
この辺が、勝利数増加の一因かもしれませんね。
まーそれだけ1~4番人気の馬に乗れる機会が増えたということは、
ちょっとは社台、ノーザン系の馬に乗れるようになったのか。
マイネル軍団の主戦騎手だけに、
社台、ノーザン系の一口馬主クラブの馬には乗れないにしても、
個人馬主であれば大丈夫でしょうからね。
おー!社台ファームから騎乗依頼されています。
しかも単勝、複勝ともに高回収率なので、人気以上に走らせている証拠。
これはこの先も、騎乗依頼が増えそうな予感ですね。
ちなみに昨年がこちら↓
社台コーポレーション白老ファームが4鞍ありますが、
個人馬主が2鞍に、シルクレーシング1鞍、G1レーシングが1鞍。
という内わけ。
今年の内わけは?というと、この通り↓
吉田照哉さんと、社台レースホースから騎乗依頼が入っています。
これはけっこう大きいですよね。
というか、マイネル軍団の主戦なのに、
社台ファーム系の馬に乗れるんですね。
もしかすると、
お亡くなりになった岡田総帥の存在が関係しているのか。
シバリが緩くなったのかもしれません。
それともうひとつ、
丹内裕次騎手の好調を後押ししているデータがあります。
これはマイネル軍団の一角である、
馬主サラブレッドクラブ・ラフィアンの近年の成績。
ずっと勝率4~6%くらいをキープしていましたが、
今年は勝率9%と一気にアップ。
ではもう一角のビッグレッドファームの方を見てみましょう。
こちらは横ばい、
というか、ちょっと成績が下がっています。
ということは、
サラブレッドクラブ・ラフィアンでの優先順位が変わったのでしょう。
◆2021年
◆2022年
もう一人の主戦騎手、柴田大知騎手との立場が逆転。
勝てそうな馬は、柴田大知騎手から丹内裕次騎手に流れている印象ですね。
まとめると、こんな感じ↓
1、丹内裕次騎手ご本人が好調
2、マイネル軍団(サラブレッドクラブ・ラフィアン)が好調
3、マイネル軍団での優先順位が変わった
4、社台ファーム系からも騎乗依頼が入り出した
とくに4番は大きいでしょうから、
この先も注目しておきたい要素ですね。
ここで上手く乗ることができれば、
社台ファーム系の馬に常連で騎乗できる可能性もあります。
ちなみにマイネル軍団とは、
マイネルの冠名を付けているサラブレッドクラブ・ラフィアンと、
コスモの冠名を付けているビッグレッドファームの馬たちです。
昨年お亡くなりになった岡田総帥は、
安い馬を集めて、大きなレースを勝たせるスタイル。
しかし長男の岡田紘和氏が引き継いだことで、
この先、色々と変わってくる部分があるのかもしれません。
丹内裕次騎手と、マイネル軍団の動向に注目ですね。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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