『3度目の正直に賭けたら果たして儲かるのか?』田中洋平
この世の中、
同じ失敗はだいたい2度目まで許されます。
「3度目の正直!」という言葉もあれば、
「2度あることは3度ある!」というの言葉もあります。
つまり2回ミスった状態で、
次の3度目をどう考えるか?ということですね。
この考え方は人それぞれですが、
私は「2度あることは3度ある!」と考えるタイプです。
「3度目の正直!」というのは、
どうしても運任せで神頼みのような印象を受けますし、
そもそも失敗した理由を根本改善できていないのであれば、
3度目は高い確率で失敗することが目に見えているからですね。
失敗理由の特定と改善がされていれば、
それはまた話は別ですよ。
同じ失敗を繰り返すというのは、やはり厳しいと思います。
と、人間の話はここまでにして、
ここからは競走馬の話をしたいと思います。
例えば、
3走前 → 2着
2走前 → 10着
1走前 → 12着
今走 → ?着
3走前にサクッと2着に好走していますが、
ここ2戦は凡走していて、なかなか厳しい成績。
あなたは上記のような馬に遭遇したとき、
「3度目の正直!」と思うか?
それとも「2度あることは3度ある!」と思うか?
さてどちらでしょう?
実はこの場合は3度目の正直!
3回目に自分を取り戻して成功する!となる場合が多いです。
3走前 → 2着
2走前 → 6着~18着(着差1秒以上)
1走前 → 6着~18着(着差1秒以上)
今走 → 儲かる馬に大変身!
となるのです。
例えば、2017年7月22日、
福島7レースの未勝利戦で勝利した、
ロマンスマジックの成績を例にして見てみましょう。
3走前 → 2着
2走前 → 11着(着差1.9秒)
1走前 → 13着(着差2.0秒)
今走 → 1着
このように2度の凡走をはさんで、見事に勝利しています。
そして面白いのが単勝オッズの推移で、
3走前 → 2着
2走前 → 4番人気(8.0倍)
1走前 → 4番人気(14.7倍)
今走 → 9番人気(31.7倍)
このように凡走するごとに、しっかり人気を落としていきます。
2着に入る能力があるのに、
コース、距離、騎手、馬場などの適性が合わずに凡走。
見限られたら、好走するというパターンですね。
けっこうこれに当てはまる馬が多く、
2014年からのデータでザックリと調べてみると、
勝率8% 連対率15% 複勝率21%
単勝回収率127% 複勝回収率88%
とプラス回収になります。
馬の場合は、多くの人がかかわって試行錯誤しているので、
失敗理由の特定と改善がされているのでしょう。
人間は本人の頑固さが邪魔をして簡単に変わりませんが、
競走馬は人間の手で、成功に導くことができます。
3走前に好走、ここ2戦は凡走している馬を見つけたら、
ぜひ注目してみましょう。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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