『サトノのディープインパクト産駒は良くない?』田中洋平

 

サトノダイヤモンドやサトノクラウンでお馴染み、

サトノの冠名で有名な里見治オーナーは、

セガサミーホールディングスの社長さんです。

 

最近は、里見治の個人名から、

サトミホースカンパニーに馬主名が変更になりましたね。

 

今回は、その里見治オーナーに注目したいと思います。

 

数々の高額馬を所有していたのに、

2016年の菊花賞サトノダイヤモンドまで、

G1は無冠だった里見治オーナー。

 

急にG1を勝てるようになったきっかけは、

調教師を引退した池江泰郎氏が、

2013年からアドバイザーに付いたからだと言われています。

 

池江泰郎氏は走りそうなディープインパクト産駒を

見分ける眼がすごいと里見治オーナーが評していました。

 

そんな大躍進の里見治オーナーですが、

2014年からの成績を見てみると、

 

勝率13% 連対率23% 複勝率31%

単勝回収率81% 複勝回収率71%

 

と、人気を被りやすそうな割には、回収率はまずまずですね。

 

また分かりやすいのですが、

サトノ馬は、ダートよりも芝レースでの活躍が素晴らしいです。

 

◆芝

勝率14% 連対率26% 複勝率35%

単勝回収率88% 複勝回収率74%

 

◆ダート

勝率10% 連対率19% 複勝率26%

単勝回収率71% 複勝回収率61%

 

サトノダイヤモンドのイメージと同じで、

瞬発力に秀でた馬が多いですよね。

 

芝のレースだけに限定すれば、単勝回収率88%といい感じです。

 

期間内に芝のレースに出走したのは680回、

ダートに出走したのは479回と、

ダート戦にも意外と出走していますが、

サトノ馬をダート戦で見かけても、思ったより走らないということです。

 

では芝のレースで、

池江泰郎氏が得意なディープ産駒を狙うのはどうでしょう?

 

サトノダイヤモンドに代表されるように、

末脚キレキレ馬がラインナップされていますからね。

 

◆芝+ディープ産駒

勝率18% 連対率35% 複勝率44%

単勝回収率70% 複勝回収率85%

 

成績は良くなりますが、

注目されるので単勝の回収率はダウンします。

 

みんなが知っていることなので、当たり前の傾向です。

 

反対に、ディープ産駒を除いた方が、

 

◆芝+ディープ産駒以外

勝率12% 連対率20% 複勝率28%

単勝回収率101% 複勝回収率67%

 

このように単勝回収率が100%を超えます。

 

ただ複勝回収率が異常に低過ぎてバランスが悪いので、

ここを狙うのは、あまりおススメできません。

 

ではサトノ馬は、どこが狙い目なのか?

 

それは生産牧場です。

 

里見治オーナーの馬の購入先は、

ノーザンファーム、社台ファーム、下河辺牧場の3つが大手。

 

あとは千代田牧場、フジワラファームと続きます。 

 

サトノダイヤモンドを仕入れた

ノーザンファームからのみのようなイメージがありましたが、

意外とあっちこっちから馬を買ってるんだな、

と調べてみて、個人的にはびっくりしました。

 

で、ここまで来ればお分かりだと思いますが、

サトノ馬はノーザンファーム生産馬が狙い目です。

 

◆芝+ノーザンファーム生産馬

勝率24% 連対率38% 複勝率48%

単勝回収率128% 複勝回収率95%

 

◇芝+社台ファーム生産馬

勝率11% 連対率24% 複勝率33%

単勝回収率67% 複勝回収率69%

 

◇芝+下河辺牧場生産馬

勝率8% 連対率21% 複勝率33%

単勝回収率25% 複勝回収率62%

 

ノーザンファーム生産馬が、他の牧場を圧倒しています。

 

さらに、

 

◆芝+ノーザンファーム生産馬+2~18番人気

勝率15% 連対率27% 複勝率34%

単勝回収率150% 複勝回収率96%

 

上記のように1番人気以外の馬、

2~18番人気だったタイミングだけを狙うと、

配当妙味が増して回収率がアップします。

 

ノーザン生産のサトノ馬を、

人気薄だからと軽視すると痛い目にあう、ということですね。

 

見かけたら注目してみてください。

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。