『フローラS2着の超伏兵パイオニアバイオの父親は?』田中洋平

2018年から優駿牝馬(オークス)の優先出走権が、
2着までに変更になったフローラSですが、
本命視されていたサトノワルキューレ勝利。
2着には13番人気の超伏兵パイオニアバイオが入りました。
この2頭が優先出走権を得たわけですが、
最近、ひしひしと感じていることが、
このオークストライアルでも起こりました。
それは、種牡馬の世代交代。
サトノワルキューレの父親は、
帝王ディープインパクトですが、
パイオニアバイオの父親は、ルーラーシップです。
クラシック路線に向けてなので芝のみですが、
2017年(現4歳世代)の
1月~4月まで重賞勝ち種牡馬ランキングは、
1位 ディープインパクト
2位 ハービンジャー
3位 ハーツクライ
4位 ダイワメジャー
5位 マンハッタンカフェ
このような結果でした。
2018年(現3歳世代)の
1~4月までの重賞勝ち種牡馬ランキングは、
1位 ディープインパクト
2位 ロードカナロア
3位 オルフェーヴル
4位 ルーラーシップ
5位 キングカメハメハ
このようになっています。
ディープ産駒の強さは相変わらず健在ですが、
2位以下がまったく違いますね。
2015年に死亡した、
ステイゴールドの後継種牡馬がオルフェーヴル。
そして体調不良で種付け制限されている
キングカメハメハの後継種牡馬に、
ロードカナロアとルーラーシップが、
2018年のランキングにしっかり食い込んでいます。
あとはフジキセキの後継種牡馬がキンシャサノキセキ、
ネオユニヴァースの後継はヴィクトワールピサ、
そしてグラスワンダーの後継はスクリーンヒーロー、
という感じでしょうか。
ちなみに今年の桜花賞の1~3着馬は、
1着 アーモンドアイ(ロードカナロア)
2着 ラッキーライラック(オルフェーヴル)
3着 リリーノーブル(ルーラーシップ)
このようなメンバーでした。
続いて皐月賞の1~3着馬は、
1着 エポカドーロ(オルフェーヴル)
2着 サンリヴァル(ルーラーシップ)
3着 ジェネラーレウーノ(スクリーンヒーロー)
と、明らかに例年と種牡馬の顔ぶれが違います。
やはり世代交代が着々と進んでいますよね。
また現2歳世代(今年)は、
ハーツクライの後継と目されているジャスタウェイ産駒がいます。
2019年組み(現1歳世代)には、
シンボリクリスエスの後継種牡馬エピファネイアに、
ディープ産駒のキズナ、
キンカメ産駒でルーラーシップの甥に当たる
ドゥラメンテの子供がデビューする予定です。
かなり楽しみな名前が並んでいますね。
しかし前々から日本の競馬界は、
サンデーサイレンスの血を持った子供が増えすぎた、
と言われています。
エピファネイア → 母の父の父がサンデー(ひ孫)
キズナ → 父の父サンデー(孫)
ドゥラメンテ → 母の父サンデー(孫)
ジャスタウェイ → 父の父サンデー(孫)
キンシャサノキセキ → 父の父サンデー(孫)
ヴィクトワールピサ → 父の父サンデー(孫)
スクリーンヒーロー → 母の父サンデー(孫)
オルフェーヴル → 父の父サンデー(孫)
このように父系に入っていなくても、
母系に入っているという、ほとんど遠い親戚状態です。
これは配合が大変です。
エピファネイアのようにひ孫まで行くと、
血が薄くなるので、ある程度の融通が利くのでしょうけど。
こう考えると、サンデーの血を内包していない
ロードカナロアとルーラーシップが貴重ですね。
優秀なサンデー系繁殖牝馬との間に大物が誕生して、
一時代を築きそうな気もします。
オークス、ダービーの種牡馬争いも楽しみです。
投稿者プロフィール

-
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
最新の投稿
馬券力アップ2023.03.27『雨が降って馬場が荒れれば1番人気が飛んでいく!』田中洋平
馬券力アップ2023.03.20『昨年14勝の原祐介騎手がついに覚醒か!』田中洋平
馬券力アップ2023.03.13『障害で覚醒したニシノデイジーと勝浦正樹騎手』田中洋平
馬券力アップ2023.03.06『どこよりも早く今年デビューの新人騎手を査定!』田中洋平