『この時期の未勝利戦のメンバーは本当に弱いのか?を調べてみた』田中洋平
今年の2歳世代の新馬戦が始まって1ヶ月ちょっと経ち、
いよいよ3歳世代の未勝利戦の終わりも近づいています。
今年から秋の中山と阪神開催で行われていた、
スーパー未勝利戦が無くなるようなので、
9月1日の新潟、小倉、札幌開催が最後の未勝利になるのでしょう。
未勝利馬がJRAに残るチャンスは、
あと2か月も無いということになります。
そんな未勝利戦でよく言われるのが、
メンバーの弱体化。
強い馬から順番に勝ち上がっていくので、
弱い馬ばかりが未勝利戦に残るという理論です。
分かりやすい例に例えると、
7月 新馬戦 6着
8月 未勝利戦 5着
脚部不安で休養
翌年3月 未勝利戦 勝利
8月の未勝利戦はメンバーが強いために5着でしたが、
脚部不安で長期休養をしている間に、
この馬に先着した2~4着馬もすでに勝ち上がっている。
翌年3月の未勝利戦に残っているメンバーは、
8月の未勝利戦でこの馬に負けた6着以下レベルの馬ばかり。
ということは、
能力をストレートに出すことさえできれば、
この馬は未勝利戦を勝ち上がれることは明らかですよね。
でも本当にそうなのでしょうか?
を調べてみました。
まずは調べたデータの条件です。
まず新馬、未勝利戦を、6~8月、9~12月、
1~4月、5~9月の4ブロックに分類しました。
そして上記4ブロックの新馬、未勝利戦を勝ち上がった馬が、
次走の1勝クラス(500万下)でどれくらい好走するのか?
という成績を調べています。
新馬、未勝利を勝ち上がってすぐに、
オープンや重賞に挑戦する馬もいますが、
それを含めるとデータが微妙になるので省いています。
あくまでも新馬、未勝利→1勝クラスの昇級初戦の成績です。
いかがでしょうか?
早い時期に勝ち上がった馬の方が、
次の1勝クラスで好成績を収めてますよね。
ではここから馬券にどう活かせばよいか?
例えばこんなのはどうでしょう。
1勝クラスを予想する際に、
新馬、未勝利戦を勝ち上がった時期で取捨選択する。
新馬未勝利戦を早くに勝ち上がった馬の方が能力が高い、
という基本原則をベースに予想するという方法です。
(A)7月の未勝利戦で勝ち上がった馬
(B)12月の未勝利戦で勝ち上がった馬
(C)翌4月の未勝利戦で勝ち上がった馬
この3頭が同じくらいの人気であれば、
A馬が一番ポテンシャルが高いと判断できますよね。
だからA馬から馬券を買う。
なんて考え方もできますよね。
面白そうなので時間があれば調べてみようと思います。
ぜひ参考にしてください。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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