『1000m戦に大幅距離短縮してきた馬は儲かるのか?』田中洋平

 

土曜日の新潟4レース、

未勝利戦のパドックを流し見していました。

 

すると7番のスリーモーリスを、

グリーンチャンネルのパドック解説者が

2番手推奨していました。

 

その解説を聞いていて、私は「なるほど」と推奨理由に納得。

 

こんな取り上げ方をすると、

スリーモーリスって、そんなに良血馬なの?

 

それとも前走、スゴイ末脚で追い込んだの?

 

と思うかもしれませんが、

母親のスリーベラミは、芝の中距離中心で0勝。

 

お父さんは、名前の通りモーリス。

 

お世辞にも良血馬とは言えません。

 

また成績はデビュー戦が5番人気で2.5秒差の8着。

 

そして2戦目(前走)は、11番人気で1.4秒差の8着。

 

2戦連続8着で、着差もけっこうと、あまり買える要素もない成績。

 

なのに!

 

このレースで、6.4倍の2番人気。

 

なぜ?

 

コンピ指数をみても順位は6位で、指数値は64ですからね。

 

コンピの方がまっとうな評価な気がします。

 

パドック解説者さんの影響力なのか。

 

午前中から馬券を買っている競馬ファンの、予想レベルが高いのか。

 

そんなこんなで結果ですが、

スリーモーリスは人気に応えて2着に!

 

ビックリです。

 

このレースはゴールドフィンガーという断トツ1番人気の馬がいたので、

2着でも立派な成績です。

 

さらに直線では一度抜かれて3番手に下がったところから、

盛り返して2着を奪還する勝負強さも見せました。

 

かなり強い競馬だったと思います。

 

ということで、

なぜスリーモーリスが激走できたのか?

 

これをグリーンチャンネルのパドック解説者さんの

コメントを元に解き明かしたいと思います。

 

ズバリ!

 

それは大幅な距離短縮。

 

この馬のデビュー戦は芝2000メートルで、

前走は芝1800メートル。

 

なのに今回はダート1000メートルと大幅な距離短縮に加えて、

芝からダートに馬場変更というダブル変化。

 

この変化は、別の競技に出ているくらいのインパクトですよね。

 

さらに520kgを超える大型馬で、

中距離というより、短距離向きの馬体。

 

しなやかな筋肉のマラソン選手ではなく、

筋肉ムキムキの短距離選手とイメージすれば分かりやすいでしょう。

 

スタートさえ決まれば押し切れる可能性が高い、

という感じのコメントを解説者さんはしていました。

 

ただこれまで中距離を走っていたので、

短距離戦のペースに対応できるか?というところが問題。

 

なぜなら、短距離と中距離ではスタート後のペースが違うから。

 

例えとして8/7(土)で見比べてみましょう。

 

◆函館1レース 未勝利 芝1800m

前半3ハロン(36秒1)

 

◆函館3レース 未勝利 芝1200m

前半3ハロン(34秒5)

 

同じ未勝利戦でも、短距離の方がペースが速いのです。

 

これも人間で考えれば分かることですが、

マラソン選手が、いきなり短距離を走ったら、

身体がパッと反応できないでしょう。

 

スリーモーリスの課題はここだったのですが、

実際のレースでは、見事にスタートダッシュを決めて2番手へ。

 

スターモーリスは、

初戦が2番手、2戦目が1番手と、スタートが上手いから、

大幅な距離短縮でも対応できたのかもな。

 

こう思ったので、TARGETで実際に調べてみました。

 

条件は以下の通り。

 

・今回1000m戦(芝・ダ)

・前走の距離が1500m以上の馬(距離短縮)

・前走で逃げ、先行している馬

 

これで成績はこのようになります。

 

勝率7% 連対率15% 複勝率21%

単勝回収率116% 複勝回収率123%

 

このようにレースで覚えた違和感を調べると、

取っ掛かりのヒントになったりします。

 

レース映像、パドック解説者のコメント、オッズの違和感など、

インプットを行って、それをTARGETで調べる。

 

という作業を繰り返しましょう。

 

そうすると、たまにホームランに出会います。

 

参考になれば幸いです。

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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