『来年のダービー馬はこの中に紛れている?』田中洋平

やはりこの時期になると、
期待の新馬のデビューが話題になりますよね。
そこで今日はセレクトセールで1億以上の値がついた馬、
「億超え馬」に注目したいと思います。
「億超え馬」の新馬戦の成績は、
◆現4歳世代
勝率46% 連対率82% 複勝率82%
単勝回収率140% 複勝回収率115%
◆現3歳世代
勝率33% 連対率58% 複勝率58%
単勝回収率106% 複勝回収率74%
◆現2歳世代
勝率0% 連対率100% 複勝率100%
単勝回収率0% 複勝回収率112%
さすがは「億超え馬」といった成績。
それなりに新馬戦から好走しています。
現2歳世代はすでに「億超え馬」が2頭デビューしていて、
七夕賞3着ソールインパクトの全弟にあたる
サトノオンリーワンが1億3500万円。
朝日杯FSを制したアジアエクスプレスの全弟、
レピアーウィットが1億5120万円という値段。
そして大物と評されるシルバーステートの全弟、
ヘンリーバローズが1億2960円です。
奇しくも3頭とも新馬戦は2着でしたが、
値段に見合った走りはしたのではないでしょうかね。
だた現4歳世代の、「億超え馬」の現在の活躍を見てみると、
サトノダイヤモンド(7勝)
ロイカバード(4勝)
ヴァンキッシュラン(3勝)
サトノケンシロウ(3勝)
プロディガルサン(2勝)
ラルク(2勝)
スワーヴアーサー(2勝)
ラヴアンドドラゴン(2勝)
マツリダバッハ(1勝)
モーゼス(1勝)
ダノンスパーク(1勝)
ドラゴンテリー(地方1勝)
このようにG1馬はサトノダイヤモンドのみ。
重賞勝ちまで手を広げても、
青葉賞(G2)を制したヴァンキッシュランのみです。
値段の割りになかなか厳しい戦績のようにも感じます。
◆現3歳世代
ダイワキャグニー(3勝)
スワーヴリチャード(2勝)
サトノアーサー(2勝)
フォギーナイト(2勝)
ヴィニー(1勝)
ダノンロマン(1勝)
アドマイヤアゼリ(1勝)
サトノルーラー(1勝)
ジェニアル(1勝)
サトノヴィクトリー(1勝)
ザウォルドルフ(0勝)
ジョンドゥ(0勝)
ダブルバインド(0勝)
ファヴォーラ(0勝)
こちらはまだ発展途上だとは思うので、
これから重賞レベルで活躍する馬が出てくるでしょう。
やや苦戦している印象の「億超え馬」ですが、
ダービー出走できた馬は、
◆現4歳世代
サトノダイヤモンド
ヴァンキッシュラン
プロディガルサン
◆現3歳世代
ダイワキャグニー
スワーヴリチャード
サトノアーサー
このようにどちらの世代も3頭が出走しています。
ダービー発走直前のアナウンスにある、
「○○年に生まれた7000頭近いサラブレッドの中から選ばれし18頭、
今年その頂点に立つのは果たしてどの馬か?」
ここから単純に計算すると、7000分の18頭なので、
ダービーに出走できる確率は0.3%ほどしかない。
かなり狭き門です。
しかし「億超え馬」は、
現4歳世代が11頭から3頭なので27%で、
現3歳世代が12頭から3頭なので25%という確率。
億以上のお金を出すことができれば、
高確率で愛馬をダービーに出走させることができます。
これはこれでスゴイですね。
まずは出れないと勝てないので、
ダービーに出走できることは、大きな価値があると思います。
また生産牧場側もさすがに億を超える馬が走らないのはマズイので、
これからもコンスタントにダービーに出れるレベルの馬を販売するでしょう。
ということは、「億超え馬」がクラシック戦線、
とくにトライアルに出走してきたときは、注意が必要かもしれませんね。
今年デビューの「億超え馬」にも注目です。
投稿者プロフィール

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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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