『非社台生産馬を狙って回収率122%に持っていく方法を解説』田中洋平

 

馬券術を組み立てる方法を、具体的に解説します。

 

馬券術にはまず元ネタ(アイデア)が必要です。

 

これはレースを観ていたり、

競馬書籍、競馬雑誌を読んでいて思いつくことが多いと思います。

 

例えば、競馬最強の法則の中に、

「大穴必中大作戦」というコーナーがあります。

 

これは発売月の重賞データを分析したもので、

日夏ユタカさんという方が書かれている記事です。

 

このサブタイトルにヒントが隠れていることが多く、

例えば2017年4月号の皐月賞のページに、

 

「非社台に惑わされるな!複勝率100%ならチャンスあり!」

 

と書かれています。

 

簡単に説明すると、

「前走で連対している非社台グループ生産馬」が

皐月賞では穴で好走することが多いということ。

 

2016年のディーマジェスティも、これに該当しますよね。

 

この記事を読んで、

「確かに非社台生産の馬は強くても軽視されやすいな」

「重賞クラスになれば、さらに存在感が薄まるよな」

というアイデアが思い浮かびました。

 

本来は生産界に君臨する、

社台グループを分析して儲かるパターンを探す方が王道ですが、

今回は「他人が注目しない」ポイントを攻めていきます。

 

とりあえず2014年~2016年の3年間の、

社台ファーム、ノーザンファーム、社台白老ファーム、

追分ファームの4場以外で生産された馬を

TARGETでレース検索してみます。

 

そうすると、

 

勝率6% 連対率12% 複勝率19%

単勝回収率72% 複勝回収率72%

 

このように平凡な成績が出てきます。

 

キレキレの社台系の馬を抜いてるので、ま~こんなもんでしょう。

 

ここから強い馬を抜き出すのですが、

競馬最強の法則2013年12月号に私が寄稿した

『先に行ける快速馬でがっちり儲ける!』というネタを使います。

 

これは逃げ、先行したのに、速い上がりを使える馬で、

キタサンブラックをイメージすると分かりやすいかと思います。

 

馬群の前方にいるのに、速い上がりを使われたら、

後ろからの馬は追いつけないですよね。

 

理想的な強い馬だと、私は思います。

 

条件としては、前走で逃げ、先行していて、

上がり3ハロン順位が、メンバー中1~2位の馬を抜き出します。

 

そうすると、

 

勝率13% 連対率21% 複勝率30%

単勝回収率84% 複勝回収率81%

 

このように成績がハネ上がり、回収率もソコソコに。

 

これをクラス別に見てましょう。

 

 

まず上記画像の着度数を見てほしいのですが、

500万条件の該当数が2212頭とダントツに多いですよね。

 

これが意味することは、非社台生産馬は、

なんとか新馬戦や未勝利戦を勝ち上がっても、

その先で頭打ちになり、500万条件に留まっている馬が多い、

と考えることもできそうですね。

 

ちなみに1000万条件~G1の場合だけを抜き出すと、

 

◆芝

勝率13% 連対率24% 複勝率32%

単勝回収率101% 複勝回収率87%

 

◆ダート

勝率15% 連対率23% 複勝率30%

単勝回収率138% 複勝回収率92%

 

◆総合

勝率14% 連対率23% 複勝率31%

単勝回収率122% 複勝回収率90%

 

このようにプラス回収になります。

 

ダートの場合は、逃げ、先行馬に人気が集中する傾向ですが、

非社台生産馬なので、人気にならず回収率が甘くなっていると推測できますね。

 

このように、競馬書籍や競馬雑誌を読んで、

アイデアの取っ掛かりを見つけると、そこから発展させることができます。

 

もし出来ないなら、それは反復練習が足りないのだと思います。

 

1)レースを観る、本や雑誌を読む

 

2)何か取っ掛かりがないか?意識して探す

 

3)TARGETのレース検索で調べる

 

4)変な条件を付け加えずに回収率90%以上になるかを検証

 

絞込みをせず、アイデアだけで回収率90%以上になれば、

それは良いアイデアだと言えると思います。

 

あとは常識をチョイ足しすれば、簡単にプラス回収になるでしょう。

 

このアイデアだけで回収率90%以上ならOK!というのは、

競馬最強の法則編集部のSさんとの会話の中で、

よく出てくる考え方なので、馬券術の指標にして良いかと思いますよ。

 

だから、どんどん反復練習をしてください。

 

練習しないで、強くなれることはないですからね。

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。