『なぜ単勝回収率136%になるのか?を教えます』田中洋平

 

今回は2走前に好走したのに、

前走で凡走している馬について、研究してみましょう。

 

まず前走の成績は、

競馬の予想をしている人なら、99%気にする要素です。

 

グリーンチャンネルなどのテレビでも、

大きなレースに出走する前走のレース映像を、

参考レースとして流しているぐらいです。

 

前走の良い走りをした馬が、

今回も好走する確率が高いことは間違いないですが、

しかし誰もが分かっていることなので、配当妙味に欠けますよね。

 

そこで前走ではなく、

2走前に好走したのに、前走で凡走している馬に注目。

 

A馬 2走前3着→前走3着

B馬 2走前2着→前走11着

 

この2頭だったら、

A馬の方が高い評価になると思います。

 

「みんながそう思う」ことをまずは疑ってみることが、

人気の盲点を探すコツなので、B馬を研究してみましょう。

 

まず定義ですが、

 

1)2走前2~3着

2)前走10着以下 着差2秒以上で負け

 

2走前は勝ち負けしたのに、

前走でボロ負けしている馬を検証してみます。

 

◆前走&今回とも芝のレース

勝率6% 連対率12% 複勝率19%

単勝回収率88% 複勝回収率63%

 

◆前走&今回ともダートのレース

勝率11% 連対率19% 複勝率26%

単勝回収率136% 複勝回収率91%

 

このようにダートの場合は、良い感じです。

 

ではなぜダートの方が、成績と回収率が良いのでしょうか?

 

これを考える習慣を付けましょう。

 

回収率がいいからとりあえずOK!という考えだと、

再現性の低いロジックになる可能性があります。

 

納得の行く理由を導き出さないと、ダメなのです。

 

ではそれほど難しくない問題なので、

あなたの中でぜひ理由を考えてみてください。

 

なぜ芝は悪くて、ダートは良いのか?

 

その答えは、

ダートの方が着差が付きやすいから、

ではないか?と私は考えます。

 

前走で2秒以上負けていると、

「さすがにちょっと負けすぎだよな」

という判断になると思います。

 

あなたはどう思いますか?

 

私は思いますね。

 

芝の場合はそれでOKですが、

ダートの場合は、勝ち馬が独走することが多く、

思ったより離されることが多いようです。

 

前走の着差が0.2秒以内だった馬は、

 

芝 約10500頭

ダート 約7300頭

 

というように差があります。

 

もともとの施行レース数は同じくらいなので、

僅差になるレースが、

ダートはそれだけ少ないということですね。

 

つまり2秒以上負けていても、

巻き返せるのに、世間はもうダメな馬と評価する。

 

この差分が、儲けになるということです。

 

これが芝よりもダートの方が、

成績と回収率が高くなるという、私なりの結論です。

 

あなたの考えと同じでしたか?

 

もちろん違う考えでも、

理由がしっかりしてるならOKです。

 

この理由付けを、

欲に目がくらんで無視する人が多いので、

本当に気をつけたいポイントですね。

 

馬券術というのは、

他人を出し抜くアイデアと、

正しい絞込みで成り立っています。

 

アイデアはレースを観たり、

競馬書籍や雑誌を読んで知識を得ると、

とつぜんピンっと閃きます。

 

閃かないなら、知識量が足りないのです。

 

あと人間はすぐに忘れるので、

閃いたら必ずメモをする。

 

せっかく閃いたのに、

ヤフーニュースが気になって少し読んだら、

すべてぶっ飛んだことが私は何回もあります。

 

気をつけましょう。

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。