『G1で染め分け帽の馬が連対する確率は非常に高いです』田中洋平
2018年の菊花賞を、
キャリア3戦のフィエールマンが制したことは、記憶に新しいと思います。
その菊花賞を見ていて気になったのが、
「染め分け帽」ではないでしょうか?
染め分け帽とは?
同じ枠に同一馬主の馬が入った場合、
勝負服が同じなので、見分けが付きにくい。
だから帽子の半分を白にして区別しているものですね。
この染め分け帽ですが、
サイン馬券信者さんには、注目されるネタのようです。
「染め分け帽は買い!G1で染め分け帽の馬が連対する確率は非常に高いです」
みたいなのが、検索するとありました。
ということで、
答えは分かり切っていますが、私がきっちり検証してみましょう。
では検証の条件です。
G1に複数出走させることができるということで、
サンデーレーシング、キャロットファーム、
シルクレーシングのお馴染みノーザン系クラブで調べますね。
◆サンデーレーシング
・通常
勝率14% 連対率24% 複勝率33%
単勝回収率86% 複勝回収率80%
・染め分け帽
勝率11% 連対率15% 複勝率24%
単勝回収率66% 複勝回収率55%
◆キャロットファーム
・通常
勝率13% 連対率22% 複勝率31%
単勝回収率74% 複勝回収率77%
・染め分け帽
勝率9% 連対率19% 複勝率28%
単勝回収率53% 複勝回収率80%
◆シルクレーシング
・通常
勝率14% 連対率23% 複勝率32%
単勝回収率76% 複勝回収率72%
・染め分け帽
勝率17% 連対率21% 複勝率29%
単勝回収率89% 複勝回収率73%
いかがでしょう?
予定通り普通ですね。
シルクは染め分け帽の場合、
成績と回収率がアップしますが、サンデーとキャロットはともにダウン。
分かり切っていたことですが、
あまり成績には関係のないファクターだということです。
では3つのクラブをまとめてみましょう。
・通常
勝率13% 連対率23% 複勝率32%
単勝回収率79% 複勝回収率77%
・染め分け帽
勝率12% 連対率18% 複勝率27%
単勝回収率68% 複勝回収率69%
サイン系信者の票が入っているのか?回収率がかなり低くなっていますね。
では次にG1の成績を見てみます。
・通常
勝率7% 連対率17% 複勝率22%
単勝回収率52% 複勝回収率79%
・染め分け帽
勝率20% 連対率25% 複勝率30%
単勝回収率124% 複勝回収率59%
ほら!と言われそうですが、
ここ3年でG1で染め分け帽になった馬は20頭と少ない。
このデータだけでは、かなり厳しいですよね。
信じるか信じないかはあなた次第!
ですが、
実際はただ帽子の色が違うだけですからね。
好走する理由がないので、信じないことをオススメします。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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