『儲かるデータなのか?ただのガセなのか?を見極める方法』田中洋平
今回は儲かるデータなのか?
それともただのガセなのか?を見極める方法を伝授します。
例えば私の代表作、
テクニカル6のパターン6に注目してみましょう。
パターン6は堅い傾向のレースなので、
このようにコンピ上位の成績がいい感じになります。
ちなみに通常のコンピ1~3位の成績は以下の通りです。
勝率を見比べれば一目瞭然で、パターン6のコンピ上位は優秀ですね。
では、パターン6のコンピ1位の成績を、芝、ダート別に見てみましょう。
なんと!
芝の勝率が35.5%なのに対して、ダートの勝率が42.5%もあります。
さらにダートの単勝回収率は90%、複勝回収率は92%と高値で安定。
これにチョイ足しすれば、
安定したダート必勝法ができるのではないか?と色めき立つでしょう。
儲かる!儲かる!と、
目が¥マークになっている人もいそうです。
さて、ここが運命の分かれ道。
このまま下記の条件で、データ検証を推し進めるのか?
・テクニカル6のパターン6
・コンピ1位
・ダートのレースのみ
それとも「なぜダートの方が成績がいいんだ?」と疑問に思って、
面倒なリサーチをするのか?
あなたはどっちを選択しますか?
私は後者の「面倒なリサーチ」をする方を選びます。
その場合はまず、パターン6のコンピ2位と3位の芝、ダート別の成績をチェックします。
こうやって見てみると、
ダートの成績が突出しているのはコンピ1位だけと分かります。
コンピ3位に至っては、芝の方が良くて、ダートが悪いと、
逆転現象が起きています。
つまり単勝回収率は90%、複勝回収率は92%と高値安定で、
儲かりそうだった下記の条件は、いよいよ怪しいということになります。
・テクニカル6のパターン6
・コンピ1位
・ダートのレースのみ
ちなみにコンピ1位の成績を、
パターン別と、芝、ダート別に見てみましょう。
突出しているのはパターン6のダートだけで、
あとは芝、ダートに分けても、あまり差はないことが分かります。
ということで、今回の儲かるデータはガセと確定。
まずダートだけ成績が突出している理由がない。
次に突出しているデータの周辺をリサーチしても、
同じような傾向を示しているデータが存在しない。
ということは、ただの突然変異かデータの偏りで、
再現性が著しく低いと断定できる、ということですね。
データベースソフトTARGETの普及で、
自分で馬券術を考える機会が増えたと思いますが、
目先の儲かりそうなエサに引っかからないよう、気をつけないといけません。
儲かりそうな話があったら、
第3者の目線で、冷静に市場調査をしてみましょう。
この辺はビジネスと同じ共通するものがありますね。
ぜひ参考にしてください。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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