『少数派の関西馬を狙って回収率100%超えが可能に』田中洋平
美浦トレセンの国枝栄厩舎が管理する、
女王アーモンドアイの活躍が目立って、
最近は西高東低が解消されてきた!というイメージもありますよね。
では実際にどうなのか?
2019年の東西の結果を見てみましょう?
◆総合
関東馬 1233勝
関西馬 1635勝
◆重賞
関東馬 34勝
関西馬 76勝
基本的にブロック制があって、
未勝利や1勝クラスでは最低限の勝ち星を稼げるため、
総合では大きな差はありません。
ただ重賞では、まだダブルスコアという状態。
一応、ブロック制を説明しておくと、
東京、中山競馬場の未勝利と1勝クラスでは、
美浦トレセン所属馬に優先出走権を与える。
というもの。
関西馬が関東遠征をして場を荒らさないために
作られた制度と言われています。
まーでも、関東馬でフルゲートにならなければ、
関西馬が入り込む余地があるので、あくまでの優先出走権なんですけどね。
さて、その関西馬の関東遠征ですが、
強いのはみんなご存じかと思います。
勝率9% 連対率18% 複勝率26%
単勝回収率84% 複勝回収率79%
このように関西馬は遠征するだけで、
単勝回収率が少しアップしてますね。
ちなみに関東遠征の関西馬の定義ですが、
東京、中山、福島、新潟競馬場に遠征した栗東所属の馬。
です。
ではここから少し人気を落としそうなイメージを想像すると、
前走4着以下に負けているなんかはどうでしょう?
◆遠征関西馬+前走1~3着
勝率15% 連対率27% 複勝率38%
単勝回収率76% 複勝回収率79%
◆遠征関西馬+前走4~18着
勝率7% 連対率13% 複勝率21%
単勝回収率87% 複勝回収率79%
前走1~3着だった遠征関西馬は、
やはり警戒されて回収率が低くなっています。
反対に前走4~18着だった馬は、
警戒が薄れて、単勝回収率がアップしていますね。
次にここから遠征関西馬の
レースに出走している頭数に注目します。
例えば、関東馬9頭に関西馬1頭であればチャンス大ですが、
関東馬3頭に関西馬7頭なら、それは関西圏のレースと同じ。
勝つチャンスが少なくなります。
これはマイノリティ(競馬の異端性)と言い、
今井雅宏さんの短縮ショッカーという書籍が勉強になります。
ということで、
1レース中に遠征関西馬が1~3頭だった場合と、
4頭以上いた場合の成績を見比べてみましょう。
◆4頭以上
勝率6% 連対率13% 複勝率19%
単勝回収率79% 複勝回収率78%
◆1~3頭
勝率8% 連対率14% 複勝率23%
単勝回収率102% 複勝回収率83%
このようにマイノリティ(少数派)だと、
単勝回収率が100%を超えましたね。
ここまでくれば、後は何とでもなるでしょう。
あとは1レースに関西馬が1頭だけの場合は、
回収率がハネ上がります。
◆1頭
勝率9% 連対率16% 複勝率26%
単勝回収率113% 複勝回収率83%
マイノリティ(少数派)という考え方、
ぜひあなたの馬券術にも取り入れてみてください。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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