『ノーザンファーム系の一口クラブ馬は新馬戦で過剰人気になる』田中洋平
2020年、新年一発目の芝の新馬戦は、
京都1800メートルの外回り。
1番人気は阪神JFを制したダノンファンタジーの
弟であるアドマイヤベネラ。
セレクトセールで2億4840万円の超期待馬です。
続く2番人気がユーキャンスマイルの全弟ルビーカサブランカ。
ユーキャンスマイルは、
ダイヤモンドSに新潟記念とG3を2勝している実績馬ですね。
そして3番人気はクレイスで、
母は2011年のマーガレットSを制したクリアンサス。
祖母はフラワーパークと、オールドファンには懐かしい良血。
最後に4番人気のスマートアリエルは、
母が北九州記念(G3)で2着と短距離路線で活躍したスカイノダン。
新年一発目に相応しく、好メンバーが揃ったレースでした。
結果↓
1着 ルビーカサブランカ(ノーザンF)
3着 アドマイヤベネラ(ノーザンF)
7着 スマートアリエル(桑田牧場)
12着 クレイス(G1レーシング)
結果はノーザンファーム生産の2頭が馬券圏内に。
2020年もやはりノーザンファームは健在ですね。
そこで「ふと」思ったのが、
ノーザンファーム系の一口クラブ馬は、
新馬戦で過剰人気なるのではないか?ということ。
一口クラブとは馬の権利を最大500口くらいに分割して、
サラリーマンでも馬主気分を味わえる仕組み。
私もシルクレーシングに入会していますが、
新馬戦は出資馬の能力がだいたい分かる試金石です。
カタログで、馬体、血統、兄弟、管理する調教師、
そして価格面から走りそうな馬を選ぶ。
その答え合わせが、約1年後の新馬戦というわけです。
新馬戦で惨敗するようであれば、未勝利脱出は困難。
その出資は失敗の可能性が高いと判断できます。
反対に新馬戦で見どころのあるレースができれば、
未勝利は勝ち上がれるだろうという見通しが立つので安心できる。
出資馬の新馬戦は、まさに期待と不安が入り混じったレースなのです。
だから応援馬券を購入してしまうオーナーも多い。
そのため、実力以上に馬券が売れてしまい、
過剰人気になってしまうのでは?という仮説が湧いたわけですね。
ということで、ノーザン系の一口クラブの新馬戦成績を調べてみました。
期間は2017~2019年の3年分。
◆サンデーレーシング
勝率26% 連対率40% 複勝率55%
単勝回収率130% 複勝率105%
◆キャロットファーム
勝率22% 連対率38% 複勝率53%
単勝回収率98% 複勝率102%
◆シルクレーシング
勝率24% 連対率37% 複勝率50%
単勝回収率116% 複勝率110%
はい、私の仮説は一瞬で崩れ去りましたね。
過剰人気どころか、
人気以上に勝つので回収率が100%を超えています。
ノーザンファーム1強時代がいつまで続くかは分かりませんが、
しばらくはこの作戦で勝てそうです。
ぜひ参考にしてください。
投稿者プロフィール
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田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
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