『500m以上距離短縮する馬はチャンスがいっぱい!』田中洋平
前走よりも短い距離に参戦する馬を、距離短縮馬といいます。
前走よりも長い距離に参戦する馬を距離延長馬、
前走と同じ距離に参戦する馬は同距離馬。
馬も人間と同じで、
長い距離を走った後に、それより短い距離を走ると楽に感じる。
「おっ!今日は前回よりもゴールが近いな!」
「ラッキー!」
この感覚で距離短縮ローテーションでは、
いきなりズドンッと穴をあける馬がいるわけです。
人間でいうと10kgのダンベルを上げた後に、
腕を上下させると、空気がないようにスイスイと軽く感じる。
ドラゴンボールの悟空でいうと、
100倍重力の世界で修行をしたら、普通の重力下ではちょー素早くで動ける。
こんな感じでしょう。
そしてお馴染みではありますが、距離短縮馬は回収率が高い傾向です。
つまりは儲かりやすいファクターだということ。
ただ注目する人が増えれば増えるほど、
それがオッズに反映されて、儲からなくなるのが競馬ですよね。
ということで、
今回は前走より500m以上距離を短縮する馬に注目したいと思います。
前走1800mの中距離カテゴリーを走っていた馬が、
600m距離短縮すると、1200mの短距離に参戦することになる。
これは競馬の世界では、かなり珍しいことですよね。
なぜなら距離の適性があるから。
1000~1400m → 短距離
1600m → マイル
1800~2200m → 中距離
2400m以上 → 長距離
まーざっくりですが、芝ならこんな感じのカテゴリー分けでしょう。
人間に例えると、こんな感じかな。
100~200m → 短距離
400m → マイル
5000~10000m → 中距離
マラソン → 長距離
私は陸上競技の経験がないので厳密に正しいか分かりませんが、
だいたいのイメージは遠くないと思います。
つまり競馬における500m以上の距離短縮は、
人間でいうと1万メートルの走者が、いきなり短距離走に参戦するようなもの。
ハッキリ言って、別競技レベルの違いですよね。
でもこの500m以上の距離短縮は、
予想する側にとっては、チャンスがいっぱい眠っています。
その理由ですが、
大幅な距離短縮をする馬は、前走大敗しているから。
芝1800mで2着だった馬を、
次は芝1200mで使ってみよう!という調教師がいたら、
考え方がかなり斬新で、時代の先を行き過ぎでしょう。
もしこの大幅な距離短縮を強行して次で凡走しようものなら、
オーナーに鬼のように怒られるのは確実。
だから距離適性のある芝1800mを、次走も使うのが無難です。
でも芝1800mで15着だった馬は、
「うーん、この馬には距離が長いのかなー?」
「それとも芝よりもダートの方が向いているのかなー?」
と競走馬に合った適性を試して来る可能性が高い。
まーこれが普通ですよね。
ということで、
大幅な距離短縮をする馬は、前走の成績がボロボロであることが多い。
だから今回あまり注目されない。
という構図になります。
でもいきなりズドンッの可能性を秘めているので、
チャンスがいっぱいあるわけですね。
では500m以上距離短縮する馬の成績です。
勝率4% 連対率9% 複勝率15%
単勝回収率74% 複勝回収率81%
この時点では、まったくパッとしませんね。
それもそのはず、
前走大敗している馬ばかりなので当たり前なのですが、
ここから1つ、ある要素を加えてみます。
それはデビューからのキャリア!
デビューしてすぐは競走馬の適性が分からないもの。
芝向きなのか?ダート向きなのか?
短距離馬なのか、マイルあたりがピッタリなのか?
これは競走馬を扱うプロである調教師でも、
実際に走らせてみないと分からないというのが、本音でしょう。
なのでデビューから数戦は、
適性探しの旅で、いろいろな条件を試すことになる。
そしてどこかでレース条件と能力がマッチした瞬間、ズドンッと来るわけです。
反対に5歳の古馬になって前走大敗、
「うーん、次回は短い距離を使ってみようかな…」
というような馬は、完全に頭打ちで伸びしろがない状態ですよね。
デビューから数戦のうちの大幅な距離短縮は有望だけど、
古馬になってから大幅な距離短縮は苦し紛れ。
こんな解釈で良いかと思います。
では500m以上距離短縮という要素に、
デビューからキャリア7戦まで、という要素を加えてみましょう。
勝率5% 連対率9% 複勝率14%
単勝回収率93% 複勝回収率82%
単勝の回収率が93%まで上昇しました。
あとは前走の馬体重が460kg以上の馬に限定しましょう。
勝率6% 連対率11% 複勝率17%
単勝回収率114% 複勝回収率86%
このようにプラス回収になりました。
一般的に距離短縮は、馬格のある馬のほうが効くと言われています。
他にも前走で4秒以上負けている馬を削ってみたり、
ベースの回収率が高いので、いろいろと試してみる価値はあるでしょう。
ぜひTARGETで検証してみてください。
あなたのオリジナル馬券術の1つになる可能性を、
このファクターは秘めていると思いますよ。
回収率の良いとこ取りにならないようにだけ、気を付けましょう。
投稿者プロフィール
-
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
最新の投稿
- 馬券力アップ2024年3月27日『メイショウタバルで重賞初制覇の石橋守調教師にフォーカス!』田中洋平
- 馬券力アップ2024年3月18日『圧勝のテーオーロイヤルは天皇賞・春を勝てるか?』田中洋平
- 馬券力アップ2024年3月12日『横山武史騎手は芝なら1~2枠、ダートは7~8枠が狙い目!』田中洋平
- 馬券力アップ2024年3月5日『中山牝馬Sは穴馬がズバズバと好走する法則に注目だ!』田中洋平
ジョッキーブースター
とにかく勝てない…
毎週買い方が違う…
自分の馬券に迷いが生じている!
あなたの悩みを、これで一発解決!
これらの悩みを「JOCKY-BOOSTER」は解決します。
競馬は(馬7:騎手3)と言われているのをご存じでしょうか?
レースの結果は、馬の実力が7割で、騎手の実力が3割という意味。
しかし3221勝中、リーディング30位までの30名で、2213勝を独占。
確率にすると68%になります。
残りの100名ほどの騎手で、残りの32%の勝ち星を分け合っている。
さすがに(馬3:騎手7)とまでは言いませんが、
(馬5:騎手5)
現代の競馬は、これくらいの比率で成り立っているケースもあります。
馬の能力が足りない部分を、騎手がフォロー。
状況が目まぐるしく変化する競馬のレースでは、騎手の能力は重要なのです。
これについては、あなたも否定することが出来ないでしょう。
JOCKY-BOOSTERは、騎手能力をとことん研究したロジックを搭載しています!