『中山芝1600m外枠不利説のウソを証明してみよう!』田中洋平
1月11日の中山メインレース、
フェアリーSはファインルージュが突き抜けて優勝。
2着のホウオウイクセルに2馬身半差を付ける圧勝でした。
その2着馬ホウオウイクセルは、
外枠が圧倒的に不利と言われている中山芝1600mで8枠スタート。
不利を跳ね返す、大健闘だったのではないかと思います。
でもなぜ中山芝1600mは、外枠が不利なんでしょうね?
これが中山芝1600mのコース図です。
「枠順は圧倒的に内枠が有利。
2コーナーまでの距離が短いことが起因し、
外枠は常に外々を回らされるデメリットが生じる。」
JRA-VANのコース解説を抜粋すると、こんな感じです。
まー確かに、2コーナー(初角)までの距離は短い気もします。
では次にデータを見てみましょう。
直近3年分の中山芝1600mの枠順別データです。
枠順は圧倒的に内枠が有利、とありましたが、
実際は1枠の勝率が良いだけで、複勝率はそれほどずば抜けていない。
また反対に7~8枠の外枠は、目立つほど成績が悪くもない。
このデータだと、
「言われてみれば、ちょっとだけ内枠に比べて外枠が不利かな~」
という感じですよね。
1~3番人気のような人気サイドの馬が、
中山のマイルで外枠に入ったら、少し評価を下げればいい。
こんな印象をもったと思います。
では次のデータで、その印象を逆転させましょう。
これは1~3番人気の中山芝1600mの枠順別データです。
いかがでしょう?
人気サイドの馬の場合、外枠の方が成績が良くなるのです。
しかも回収率が良い。
その理由は多くの競馬ファンが、
「枠順は圧倒的に内枠が有利で、外枠は不利」と考えているから。
競馬ファンの思考と、現実とのギャップが回収率に表れているのです。
パドック解説者がよく中山のマイルは外枠が不利、
みたいなことを言うので、脳に刷り込まれている人も多いのでしょう。
この世の中、何ごとも疑ってかからないと損をする、
という良い例ですね。
ではもう少しだけ掘り下げてみましょう。
条件は以下の通り。
1、中山芝1600m
2,1~3番人気
3,7~8枠
4,今回昇級戦の馬は除く
勝率28% 連対率43% 複勝率54%
単勝回収率111% 複勝回収率86%
たった4つの条件で、このような成績になります。
このようにプラス回収になるパターンは、
常識の反対にあることが多いと思います。
TARGETのレース検索でプラス回収になるパターンを探すときは、
初めに常識を疑う仮説を立ててから、検索作業をしてみましょう。
諦めずに何度もレース検索していると、
あなただけの楽園が見つかるかもしれません。
ぜひ参考にしてください。
投稿者プロフィール
-
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
最新の投稿
- 馬券力アップ2024年4月24日『調教師はなぜ好走率の低い連闘策を採用するのか?』田中洋平
- 馬券力アップ2024年4月15日『万馬券の使者!原祐介騎手が社台グループの馬に乗れば!』田中洋平
- 馬券力アップ2024年4月9日『女性ナンバーワン!永島まなみ騎手が激走する3つの条件!』田中洋平
- 馬券力アップ2024年3月27日『メイショウタバルで重賞初制覇の石橋守調教師にフォーカス!』田中洋平