『回収率100%を超える騎手だけを狙い撃ちできないか検証』田中洋平
今日は単勝回収率が100%を超える騎手に
フォーカスしてみたいと思います。
基本、リーディング上位にいるような一流騎手は、
単勝回収率100%は超えません。
川田将雅 単回率76%
戸崎圭太 単回率76%
横山武史 単回率80%
松山弘平 単回率93%
ルメール 単回率60%
岩田望来 単回率82%
福永祐一 単回率68%
坂井瑠星 単回率74%
吉田隼人 単回率98%
鮫島克駿 単回率83%
期間は2022年の1年間です。
リーディング上位の騎手は、
人気サイドの馬に乗ることが多いので、勝利しても低い配当が多い。
また勝率も高いので、
成績と配当の波が穏やかになって、
単勝回収率75~80%くらいに収束する傾向なんですよね。
ではどんな騎手が、回収率100%を超えるのか?
それは中堅どころと言われる騎手たちだと思います。
人気でいうと4~9番人気の馬に乗ることが多い騎手で、
そこそこ勝てるチャンスがあって、
そこそこ単勝の配当が高い馬に乗る騎手だと推測。
この騎手たちをマークしておいて、
中穴馬に騎乗した時に狙い撃ちしたら、プラス回収になるのではないか。
という仮説を立ててみました。
「この騎手は穴をあけることが多いので、いちおう押さえておこう!」
レースを予想するときに、
このような気持ちになる人も多いと思います。
「万馬券の使者」になりそうな騎手が事前に分かれば、
予想に組み込めますからね。
では回収率100%を超える騎手の顔ぶれを見てみます。
荻野琢真 単回率243%
小林脩斗 単回率209%
荻野極 単回率166%
西塚洸二 単回率156%
横山琉人 単回率141%
山田敬士 単回率136%
秋山真一郎 単回率132%
永島まなみ 単回率122%
古川吉洋 単回率121%
津村明秀 単回率119%
杉原誠人 単回率117%
国分優作 単回率105%
川須栄彦 単回率105%
黛弘人 単回率102%
角田大和 単回率100%
データのブレをなくすために、
レース騎乗機会が50回以下の騎手は対象外にしています。
顔ぶれをみると、よく穴をあける騎手が多い印象。
やはり、という感じでしょうか。
ということで、
この15名の騎手を抜き出してみます。
勝率5% 連対率10% 複勝率15%
単勝回収率132% 複勝回収率75%
みんな単勝回収率100%を超える騎手たちなので、
抜き出したら100%を超えるのは当然。
問題は、どのゾーンの回収率が高いのか?
だと思います。
◆1~3番人気
勝率18% 連対率33% 複勝率48%
単勝回収率75% 複勝回収率78%
◆4~9番人気
勝率6% 連対率11% 複勝率18%
単勝回収率105% 複勝回収率78%
◆10~18番人気
勝率1% 連対率3% 複勝率5%
単勝回収率167% 複勝回収率73%
単勝4~9番人気の回収率は思ったより伸びず、
10~18番人気の大穴馬で、回収率を稼いでいるのが分かります。
そこそこチャンスがあって、
そこそこ単勝配当の高い中穴馬ではなく、
大穴馬の一発で回収率を引き上げているということ。
大穴馬は勝率がかなり低いので、狙って獲るのは難しい。
中穴馬ゾーンなら、何かしらの狙い目になると思いましたが、
アテが外れました。
では次に、穴をあける騎手を見つけるキッカケということで、
2022年のリーディング順位を見てみましょう。
荻野琢真(100位)
小林脩斗(57位)
荻野極(45位)
西塚洸二(74位)
横山琉人(37位)
山田敬士(89位)
秋山真一郎(52位)
永島まなみ(50位)
古川吉洋(54位)
津村明秀(30位)
杉原誠人(67位)
国分優作(71位)
川須栄彦(77位)
黛弘人(82位)
角田大和(28位)
リーディング50~80位くらいの騎手が多い感じですが、
このゾーンの騎手をぜんぶ狙っていたら、
お金がいくらあっても足りないでしょうからね。
騎手という情報だけで、
回収率100%超えを目指すのは、難しいということでしょう。
もちろん、騎手の得意コースや、
調教師、馬主との関係を絡めるなら別の話ですが、
ベタ買いでは厳しい。
中穴馬で好走する可能性の高い騎手を狙えば、
プラス回収になるのではないか、という仮説を立ててみたのですが、
今回は失敗という例でした。
このように仮説を立てて、
検証を繰り返せば、いつかは効果的な馬券術を発見できます。
一度や二度の失敗にめげず、
仮説→検証のサイクルを繰り返してください。
投稿者プロフィール
-
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。
最新の投稿
- 馬券力アップ2024年4月24日『調教師はなぜ好走率の低い連闘策を採用するのか?』田中洋平
- 馬券力アップ2024年4月15日『万馬券の使者!原祐介騎手が社台グループの馬に乗れば!』田中洋平
- 馬券力アップ2024年4月9日『女性ナンバーワン!永島まなみ騎手が激走する3つの条件!』田中洋平
- 馬券力アップ2024年3月27日『メイショウタバルで重賞初制覇の石橋守調教師にフォーカス!』田中洋平
データ競馬:TARGET frontier JV
・出馬表にデータマイニングの順位・数値を表示させたい
・特定の2頭の直接対戦の結果・経歴を調べたい
・予想するレースが行われるコースにおける、騎手・調教師・種牡馬の傾向を調べたい
・出走馬の前走レベルを簡単に比較する
などなど。
TARGET操作動画が無料で見られます↓