『ダービーが終わって新馬戦スタート!その戦線に異変!』田中洋平

 

ドゥラエレーデのスタート後の落馬、

スキルヴィングが、レース終了後に急性心不全で急死。

 

2つの大きなアクシデントがあった今年のダービーですが、

皐月賞2着だったタスティエーラが、巻き返して勝利という結果になりました。

 

差し馬有利の展開だった皐月賞で、

前にいた馬で唯一、上位に入線したのがタスティエーラ。

 

ダービー前までは、

ソールオリエンス1強と言われていましたが、

個人的にはやはり!という結果でした。

 

『皐月賞を制したソールオリエンス1強ではない理由』田中洋平

 

ただソールオリエンスの位置取りは、

皐月賞の15番手とは違って、ダービーでは6番手のイン。

 

タスティエーラは4番手の外め。

 

これはタスティエーラと、

直線でヨーイドン!をしたら、

ソールオリエンスに軍配が上がるだろう。

 

このように思いながらレースを見ていましたが、

ソールオリエンスは直線で外に出すタイミングを、

少し待たされる部分があり、届かない結果になりましたね。

 

これは勝負のアヤなので、力負けではない。

 

4歳世代は、とりあえずこの2強でしょう。

 

3着のハーツコンチェルトも、

ソールオリエンスと併せ馬で伸びてきて、

見せ場を作ったので侮れない存在。

 

4着のベラジオオペラは上がり最速をマークしましたが、

ずっとインの経済コースを走っていて、

ハマっただけという見方もできるので判断が難しいですね。

 

それでもゴール前で横並びの大接戦は思わず力が入りましたし、

本当に面白いレースでした。

 

さて、世代の頂点を決めるダービーが終われば、

次の世代がダービーを目指して、デビューし始めます。

 

競馬界をノーザンファームが席巻して久しいですが、

最近、新馬戦の傾向が少し違ってきたようです。

 

少し前までは、

2歳から早く仕上げて、

早期デビューからダービーに備えるノーザンファーム。

 

反対にじっくりと馬の成長を促して、

ダービーまでに完成させる社台ファームというイメージでした。

 

しかし最近は、

社台ファームも新馬戦からバシバシと走るようになっています。

 

◆ノーザンファームの新馬戦の成績(芝のみ)

 

相変わらず芝の新馬戦の成績は優秀で、

回収率もかなり高いですよね。

 

ノーザンファーム生産馬は、

新馬戦から人気になりますが、

その人気以上に走っているから回収率が高い。

 

これはスゴイことだと思います。

 

では次に社台ファーム生産馬の新馬戦の成績↓

 

◆社台ファームの新馬戦の成績(芝のみ)

 

2021年から勝率がググっと上昇して、

回収率もかなり良くなっています。

 

これは社台ファーム内で、

何かしらの方針転換が、あったと考えて良さそうですね。

 

ダービー2着のソールオリエンス、

そして4着だったベラジオオペラは、

社台ファームの生産馬。

 

一時期は、完全にノーザンファームに食われていた

社台ファームが復活してきたのは、

この辺に要因があるのかもしれません。

 

社台ファームが復活しても、

G1が社台の運動会と言われていた時代に戻るだけですが、

ノーザンファーム1強では面白くないですからね。

 

社台ファームにも、ますます頑張って欲しいと思います。

 

とりあえず、

これから始まる新馬戦(芝のみ)は、

社台ファームの馬に注目してみましょう。

 

参考になれば幸いです。

 

 

投稿者プロフィール

田中洋平
田中洋平
田中洋平(日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家)
かつてはダイニングバーの経営者だったが、現在は競馬研究ひと筋。「競馬最強の法則」の馬券ブラックジャーナルコーナーにおいて、2009年に逃げ穴馬馬券術を紹介。2010年には同誌にて「コンピアナライズを追え」で巻頭でデビューを果たし、2012年にKKベストセラーズより「新コンピアナライズ・ゾーンレベル」を出版。現在は日刊スポーツ公認のコンピ指数研究家として日刊公式ウェブサイト「極ウマ・プレミアム」にてコラム、テクニカル6を連載中。また重賞特集号として日刊スポーツが発行しているタブロイド紙のコンピ予想も担当している。

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